和歌山県那智勝浦町 色川地域は、紀伊半島の南東部の山あいにあります。その昔、平家の落人が隠れ住んだといわれる、歴史あるむらです。世界遺産に登録されている熊野の名所・那智山のすぐ隣にあたりますが、観光客の喧騒もここまでは届きません。過疎化や高齢化の問題を抱えつつも、ひっそりと穏やかな美しいところです。棚田の石垣が、連綿と受け継がれてきたこのむらのくらし、先人の苦労を、静かに物語っています。
都会から遠く不便な場所ですが、30年前より、有機農業や田舎暮らしに関心を持つ都会人が移住しはじめ、今では地域住民の1/3を占めるに至っています。地元住民と移住者とが一緒になって、安心でおいしい食べ物をはじめとするこだわり産品を作りながら、地域を元気にする活動を行っています。
色川地域のさまざまな産品や活動について、より多くの方にご紹介したく、昨年11月、当冊子『ええわだ!色川』を創刊しました。おかげさまでご好評をいただき、半年で在庫が尽きたのですが、当地域の魅力をよりいっそうお伝えできるような第2号の編集には今しばらく時間がかかるため、このたび多少の修正を加えた改訂版を発行するはこびとなりました。
人も、モノも、風景も、色川まるごと「ええわだ!」と、自信をもってお勧めします。当地域について、私たちの産品や活動への想いについて、ご理解いただければ幸いです。