26期生が卒業しました。

 

 

 

 

学校長 槙 系 式辞より 抜粋
本日ここに、近江八幡市立看護専門学校を卒業される39名の皆さん、おめでとうございます。過密な授業と厳しい実習を、一つ一つ堅実に消化され、この日を迎えることが出来ました。皆さん方は今、これまでの地道な努力に思いを馳せ、それぞれ、胸に迫るものがあると思います。教職員を代表して、心からお祝いを申し上げます。そして、みなさんをこれまで支えてこられた、ご家族の皆様方に、感謝とお慶びを申し上げます。
皆さんは本学での3年間をどのように過ごすことができたでしょうか。看護師を目指して、学業に励んだことは当然ですが、社会人としての資質にも磨きをかけることができたでしょうか。看護師である前にひとりの人間です。人としての基本的な素養を培っておけば、後は職業や役職が人を造ります。看護師の目線は、いくら教科書を読んでも身につくものではなく、看護師という職に就いて、自然に備わってくる性質のものです。皆さん方も1年がたった来年の春頃には、不思議なくらい看護師らしくなります。
しかし、大切なことはその傲慢になろうとする時期に、いかに謙虚に振る舞うことができるかです。謙虚でなければ、後輩が持ち込む新しい知識を吸収することは出来ません。謙虚でなければ時には手順を飛ばして、医療事故を招くことになるかもしれません。謙虚というのは、ただ、ものを言わずに、おとなしくしていることではありません。人生の逆境を思い、その逆境に対処するために自己を抑制し規律すること、そのような姿勢が謙虚と言えるでしょう。そもそも自分を見失っていては、自己を抑制し、規律することはできません。自分自身が確立していてこそ、謙虚にもなれるのです。また謙虚でいること、それができることは、良好なコミュニケーションを維持するための重要な要素のひとつだと思います。謙虚であるためには、時には自我を抑えなければなりません。視点を変えて言えば、それができるかどうか、そのことが社会人としての資質のひとつかもしれません。
これから皆さんは、医療の現場に足を踏み入れます。そこは、とかく忙しく文字通り心を亡くしてしまいがちな現場、往々にして自己を見失ってしまう世界です。自分が思い描いていた理想と、時間に流されて自己を見失いそうになる現実とのギャップに、一度ならず虚無感や挫折感を覚えることでしょう。看護師である限り、ある程度の仕事の負担感は仕方がありません。しかし、同じ負担でも、人間関係が良い職場では、その負担感が軽減され、それだけ前向きに言葉を換えれば、理想を抱きながら仕事に取り組むことができるのです。働きがいのある職場はどんな職種でもそうですが、与えられるものではありません。自分たちで築いていくものです。おそらく看護師という職業に就いてからこそ、自分が自分であることの難しさを実感するでしょう。この3年間培った人としての基本的素養を、今後も更に高めながら、先輩看護師とともに、働きがいのある職場づくりを目指してください。そのことが、結果的に私たちが提供する医療の質向上にも繋がるはずです。

2017年03月03日