趣味で健康  
趣味で健康

 せめて歩くことでも、と思いながらも三日坊主に終わり、肉体的な健康管理が苦手な私です。
 でも人から「あんたは若い」とよくいわれますが、肉体的な衰えは人一倍進んでいるんでしょう。
 若いと言われる所以はたぶん趣味からくるものだと思います。

 大人になってから「あんたも趣味の一つぐらい持つとええ」とよくいわれ、勧めてもらいました。
 その趣味というのは園芸だとか盆栽で私の性に合わない。麻雀や囲碁もやらない。
 「何しとるんや」といわれたこと度々でした。

 そうやって親切に趣味を勧めてくれる人に「アマチュア無線やってます」といっても、「なんじゃそれ」といわれるだけで、まったく問題にもされません。
 学生のころ始めたアマチュア無線はアメリカでキング・オブ・ホビーといわれ、趣味の王様と位置づけされておりました。アメリカで発達したアマチュア無線は社長クラスの趣味で、ゴルフはせいぜい部長止まりだと聞かされていた趣味です。

 でも一般的な趣味の話題には入ることは出来ません。だから趣味がないといわれます。
 趣味は年齢を超えたお付き合いが出来、親子、孫みたいな年齢差があっても友達になれるのですから不思議です。

 最近は無線で未知の友を捜すこともしなくなった代わりに、インターネットで新しい友を捜しています。探すというより自然に集まりが出来てしまいます。
 メールは一対一でやりとりする手紙と同じですが、掲示板というのがあって、その掲示板に書き込むことで誰でも読むことが出来ます。知らない人でも気が合うとどんどんと話が進み、それを読む他の人たちも参加してくるのです。

 去年は滋賀県や広島からもわが家へ遊びに来るし、私も岐阜県の掲示板友を訪問しました。親子の年齢差です。今年はみんなに誘われて九州の太宰府へ行く計画があります。

 昔、アマチュア無線でたくさん出来た友達とよく似ています。大きなアンテナと無線機を置かなくても、パソコンがインターネットに接続されていればできる手軽な仲間作りです。

 こんなことをやっていると自分の歳を忘れて、ついついのめり込んでいます。庭木の枝がずいずい伸び、雑草に覆われたわが家の庭園を眺めながら、若く元気に暮らしています。


(久居市老連広報誌「私の健康づくり」 平成17年1月14日投稿)