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スキーの想い出
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それは昭和36年1月16日だった

貸し靴、貸しスキーを持って高山線夜行列車に乗る。
飛騨高山で降りると午前4時。1時間ほど雪道を歩く。
ゲレンデの国鉄山の家はまだ早く、閉ざされていた。
明かりの窓を頼りに「とんとん、がたんがたん」と戸を叩く。
昔はよかった。
機嫌よく入り口を開けて薪ストーブに火をつけてくれる。
夜が明けてきた。スキー最初の1枚。

私のスキーは転びから始まる。
7転び6起きだ。

でもご機嫌だった。また来よう。

2回目は伊吹山スキー場。
会社の人たちをたくさん連れてきた。
スキーはご機嫌だ。

2月になって、また会社の人たちを連れてきた。
今度はまた原山。小屋でのお喋りもまた楽し。

3回目となるとちょっと慣れてきた。
余裕の滑りポーズ。
このころはストックに節がありますね。

3月にはなんと、八方尾根へ。
南に五龍岳と鹿島槍、北に白馬三山が。
第1ケルンで記念撮影。
ちなみにウサギ平でリフトを降りた後は
スキーにシールを付けて汗をかく。

翌37年は、あまり会社の人を巻き込んではいけない。
そんな反省をして単独行が多かった。
正月過ぎの志賀高原・丸池で。

この年から野沢温泉が多くなった。写真は上ノ平。
一人だと存分に滑れるし、ゲレンデや列車の中で友達が出来るけど...
たまには誰かと滑りたいね。

あれあれ、いました。
ご紹介しましょう、ボクの彼女です。
はい、今もわが家に住み着いています。

野沢温泉はボクのスキーのふるさと。
な〜んて、のんびり出来るのが好きです。
野沢温泉・日陰スキー場にて。

野沢温泉の友・富井さんと無線仲間の稲垣さん。
いつも野沢温泉のアフタースキーは富井さん家。

 

これはスキーでなく鈴鹿の山。
宮妻峡から鎌が岳に登る途中、知り合った岡さんが写してくれたもの。
初めてスキーに行ったとき、黄金色に輝く夜明けの雪山を見て
どうしても山に登りたかった。
初めての山は先輩に連れってもらった伊吹山。
なんどもなんども休憩して、顎を出しながら1,377メートルの頂上を踏んだとき
こんなに迷惑をかけてはいけない、一人で登ろう、と決意。
そしてきれいな山をよく見たいためカメラは持たず、スケッチブックを携帯。
そんなことで、よく山歩きをする中で唯一の山の写真です。
岡さんとはこのときだけで一度も再会はしていませんが
毎年の年賀状、近況など交換しあっています。
同じ趣味を持つ仲間っていいものですね。

昭和30年代の思い出の写真でした。