天河伝説殺人事件の現場を行く
   
プロス前、気合が入ってる

野上谷

蓑峠で高野龍神スカイライン

いよいよ天ノ河

とり長に16名がなだれこむ

大峯登山道の入り口なんです

  
せせらぎにはあまごが泳ぐ

天河大弁才天

この石段を登ると本殿

本殿の前にある能舞台

これが五十鈴

あまり興味の無い人たちです

  言わずと知れた内田康夫のミステリー小説で、主人公の浅見光彦が活躍するシリーズの最高峰と 言われる作品である。
 と、書き出したが、実は5年ほど前に初めて読んだ。会社に出入りするタンクローリーの運転手 たちが休憩する場所に文庫本が数十冊、彼ら同士によって積み上げられていて、その中にあった一冊 を借りて読んでいくうちに内田康夫というひょうきんな作家と、刑事でもないのに難事件のからくりを 見事に暴いていく浅見光彦という自称ルポライターの活躍にすっかりはまってしまった。(「何言って んの、テレビドラマや映画で何度もやってるのに」という声が聞こえてきそう)
 「天川伝説殺人事件」は、奈良県吉野郡の秘境天川村の天河大弁財天(天河神社)を舞台に繰り広げ られるミステリーで、五十鈴、雨降らしの面、能舞台などをキーワードに次々と起こる殺人事件に、 芸能、文化、音楽、弁舌の神様である天河神社が絡んでいく。
 一度は訪れたいと思っていた天川を目指す今日の仲間は16台。8時半にBHBを出て、まずは有田 川を遡上して金屋から海南高原を越え紀美野町へ。今度は野上谷を遡上して美里に進み、長谷毛原に ある花園美里トンネルを抜けて再び有田川上流の花園へ出て、くねくねの山道を駆け上がって蓑峠で 高野龍神スカイラインへ入る。
 ここから高野山に向かって北上し、途中で右折して谷底の野迫川村へ向かって坂を下る。大塔町中原 から猿谷貯水池のほとりを通って、いよいよ天ノ川の清流に沿って細い道を少しずつ登っていくと、 川には夏休みもあと少しとなった子供たちやその親がたくさん遊びに来ていた。おかげで車の往来が 多く狭い道で渋滞が激しい。
 いくつかのキャンプ場を過ぎて九尾ダムを過ぎると天の川温泉の看板が出てきた。この集落内に天河 神社がある。帰りに寄ることをリーダーに確認して、とりあえずここで給油だけをして、さらに大峰山 の登山口、洞川(どろかわ)まで8キロの道を駆け上がるが、往復の観光バスや乗用車がカーブで出会 って渋滞ばっかり。何が秘境だ。抱いていた神秘的なイメージがガラガラと砕けていく。村営の洞川温 泉に着くと、バイクの駐車場が無料なのがよかった。ここにも観光バスが何台も置いてあった。
 歩いてすぐの「とり長」という店で昼食を取った。我々のテーブルは5人で、みんな親子丼を注文し たら、かしわが切れて二つが他人丼となった。誰かが「とり長なのに」と言った。食事をする店が数軒 しかないので既に相当の客が入ったのであろう。店の下の清流には大型のあまごが泳いでいたが、それ にしても暑い。アイスクリームをなめ終わったら、早々に引き揚げて天河神社に向かった。思っていた より大きな神社であった。社殿は石段を50段ほど上った所にあって、入ると左側に階段状の本殿が あり、右側には能舞台があった。
 本殿では白装束の人が5人程で祈祷を受けていた。神主が祝詞をあげ始めると同時に大きな太鼓を リズミカルに打ち鳴らした。さすが芸能・音楽の神様だ。他のライダーはあまり興味がないらしく、 本殿に上がってきたのは3名ほどであった。
 帰路は渋滞はもうコリゴリなので、洞川方面に少し戻って、川合で左折してR309を北上し、新川合 トンネルを出た所をすぐに左折して県道49を西吉野の勢井、西日裏、平雄と進み、宗川野でR168に 入って南下する。この道は五條―新宮を結ぶ五新線と呼ばれている。やがて大塔町阪本で高野山方向 に西進し、やがて上り坂となり植林の中の細いくねくね道を進んで高野山に着いた。ここで小休止し、 ごま豆腐を買って帰路に着く。
 帰りも花坂からかつらぎ町に抜ける志賀高野山トンネルを通りたいのでと紀の川方面に出て、桃山町 、貴志川町へと進み、井ノ口のセブンで休憩後解散となった。私はその後、海南から高速に乗って帰る と言ったら、みんなも続いて来た。今日の走行距離300キロにしては疲れた。上り下りが多かったせいだろう。 明日は朝から飛行機に乗って湘南だ。

 本日の走行距離300キロ。

2010.8.22(日)


 
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