●結婚 1/5●
(けっこん)

 結婚するに至るまでの経過を、覚えてる範囲で書いてみようかな、と。
 
 結婚願望だとか、そういうのはちっともなかったんだが。
 母が、「ちゃんと結婚して、自分の力で生きていきなさい」と頻繁に言うようになった。これが20代後半。この頃は一度転職して、残業代を払わないちょいブラックな会社で働いていた。土質調査の仕事で、仕事自体はなかなか楽しかったんだよ?まあ部長はアレだったが・・・。
 願望がない割には、「結婚てのはいつかはせにゃならんもんなんだろうなー」とは思っていた。この辺は母の教育?の成果か。
 ちなみに、知人の話によると35歳を過ぎたあたりから、「結婚しろ!」はパッタリと途切れるらしい。一種のタイムリミットを過ぎたと思うんだろうね・・・。
 でまあ、うん、そうだねー、考えるよ、などと言いながら月日は過ぎる。特に何の活動をするでもなかった。ああ、だから頻繁に言われてたのね。そりゃそうだわな。
 そして30歳で転職。今の仕事に。
 ここで事態が動く。母が新聞に掲載された結婚相談所の広告を発見したのだ。家から近いぞ。逃げ場はないぞ。行くしかない。というわけで休日に出向いてみたところ、ここは年配のおばちゃん数名が運営する、女性主導型の相談所だった。男性側は自分の情報を登録するんだが、自分から女性を選ぶ事はできず 、女性側が「この人と会ってみたい」と言ってきた時に初めて連絡が来る、というスタイルの所だ。
 これいいじゃん。登録だけして、連絡ないねー、て言ってたら母も何も言うまい。
 というわけで登録。おばちゃんの質問に答えてこちらの要望を伝えた。特に何も考えてなかったので、「やっぱり、年下の方がいいよねえ?」「いや別に、プラマイ3歳くらいでいいんじゃないですか?」「あ、そう?」みたいな会話をしたのを覚えている。多分他にも、インドア・アウトドア派の別だとか、家は近い方がいいだとか(確か他府県在住で登録している人もいるとか言ってたような)を答えたんじゃなかったか。
 後日、身上書(学歴・勤務先と顔写真)を3部渡して登録は終了した。新しい職場に入ったばかりで、「結婚相談所に登録したんですよ」って言ったら色々聞かれたなあ。秋頃の話だ。
 
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