●結婚 2/5●
(けっこん)

 なかば登録した事を忘れかけていた半年後、春先だったと思うが、相談所から連絡が。「是非合わせたい人がいる」との事。あちらは看護師、こちらは製薬工場。組み合わせ的には悪くない、と判断したのか。確かに何かしら共通の話題くらいはありそうな感じはする。断る理由などあろうはずもなく、会ってみる事に。
 この時相手側の身上書を見せてもらったのだが、両親は共に学校教師、四人兄弟の長女で、兄弟は三人とも四大卒、本人は看護師という書かれた内容を見たうちの母が、すごいしっかりしたのが来た!と衝撃を受けていたような。逆に、うちがそんなの相手にして大丈夫なのか、とか言っていたか。
 そして当日。津新町駅近くのホテル?のロビーで待ち合わせ。相手は先に着いており、相談所のおばちゃんと一緒にいた。
 これがその後結婚する事になった、うちのママ。
 で、挨拶しておばちゃんに3000円渡して領収書をもらい(やたら安かったのもこの相談所の魅力だな)、「あとはご自由にどうぞー」とおばちゃんは早々にいなくなってしまった。ご飯食べて話したらいいんだよな、くらいしか考えていなかったので、まあ正直ノープランであった。そういえばこの時はトヨタのアリオン(小型セダン。当時でもセダンに乗っているのは少数派だったのだが、うちの父の「荷室と人の乗るスペースを一緒にしている車は、好かん!」という意向でうちはずーっとセダンだったんだ)に乗っていたんだが、おばちゃんが、まあ、いい車に乗ってらっしゃる!と熱心に褒めていたのを覚えている。たぶん、ちょっとでも良い印象を抱かせる雰囲気に持って行こうと気を使って貰っていたんだろう。
 車を走らせ、昼食は鈴鹿で。車内では普通に雑談。お互い遠慮していた所はもちろん多々あったが、話しやすい雰囲気であった。
 昼食に、自分が何を食べたのかは覚えていない。ママがエビを食べてたのは覚えてる。上手に殻から身を外すなー、とか思ってた。
 食べ終わったらしばらくドライブ。話をしつつ、どこだったかに行こうとしていたんだけど、道に迷った。・・・今にして思えば、カーナビ付いてたのに何で道に迷ったんだろうな?不思議な事もあるもんだ。ともかく道に迷っていい時間になったので、この日はお開き。連絡先を交換して、また会う約束をして帰った。
 帰ったら帰ったで、もっとちゃんとした店でご飯食べないとダメだろう、とか言われた。
 
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