高機動型ザクU
<こうきどうがたざくつー>
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 なんとなく、ザクを作る気になった。こういう機会を逃すと、次にザクを作ろうと思うのがいつになるやら全く分からないので、思い立ったが吉日とばかりに着手。元々は黒い三連星専用機のキットだったので大まかには黒と紫の成型色だったのだが、あまり好きな配色ではないのでカラーは変更する事に。
 以前から、「ザクVカラーで塗装しよう」と思っていたので、本で調べて似たような配色になるようにするつもりで製作開始。
 この時点での製作方針は、
 ・カラーリングをザクV風に
 ・武装はケンプファー用のショットガンにして一撃離脱型の機体に
 ・メインカメラのモノアイシールドは付けない
 ・腹部装甲の一部を切り飛ばしてフロントスカートの可動範囲を広げる
 ・脚部内側のロケットノズルはなかった事に
 ・「本土防衛隊のグリフォンのエンブレム」「ナンバリングはうちの郵便番号514」
 と決めていた。
 

 結果から言うと、思ったより手がかかった・・・脚部に。こいつはマスターグレードのプラモデルが出始めた頃の製品なんだが、当時は今ほどパーツ分割が考えられてはいなかったようで、膝から下は前半分と後半分の2パーツ構成。これにふくらはぎの推進ユニットを取り付ける形になっている。つまりは脚部側面にバッチリ合わせ目が出てくる構成なわけだ。この継ぎ目消しに時間がかかり、消せない所には細切りプラ板を貼り付け誤魔化し、欲しくないディティールとノズルを埋め、ロケットノズル基部が適当だったのでマイナスモールドを無理矢理貼付けたりとあれこれいじっていたら段々やる気がなくなってくるという危険な流れに。いや、当初の想定が甘かっただけなんだがな。
 逆に上半身は特に何もしていない。腹部装甲カットの他は、肘アーマーの裏に四角いパーツを貼り込んだのと右肩シールド基部のポリキャップがむき出しだったのでプラ板で四角い枠を作って貼り付けただけだ。後は何もしてないけど十分カッコいいぞ。
 

 そういえば左肩のスパイクアーマーも、真ん中に継ぎ目が出るパーツ構成だったな。まあ普通に埋めるだけなんだが。
 想像以上に手間がかかったのが動力パイプ。ここは軟質素材のフレームにパイプスプリングを通し、その上から円筒パーツをいくつもかぶせる構成になっているのだが、ちゃんと入らないとパイプが抜けてくるし弄っているうちに塗装が剥がれてくるしでなかなか面倒だった。頭部の動力パイプは本来はただ真っ直ぐ前と後ろにつながっているだけなんだが、思っていた以上に頭部が大きく見えるので何か違う取り付け方はないかとあれこれしているうちに、写真のようにグフ的な上下にうねりのある取り付け方におさまった。この方が良くないか?ちなみにここは当初ザクVカラー準拠でグレーに塗ってみたのだが、あまり似合わなかったので白っぽい本体色と同一に塗り替えた部分でもある。
 で、他の予定していた作業だが。透明のモノアイシールドは付けると赤い一つ目玉が目立たなくなるので予定通り撤去。装備予定のショットガンは、持たせてみるとどうも似合わないので変更。ちょうどこのキットが発売されていた頃のキャンペーンで貰ったディティールUP版のザクマシンガンがあったので付けてみたのだが、なぜかキット付属の物より少し小さい。迫力がない感じだったので、結局はキット付属のザクマシンガンを普通に作った。何だかんだでこれが一番ザクには似合うなーとか思ってみたり。
 今の目で見ると関節の可動範囲がかなり狭く、その為に足裏の接地性もあまり良くはないのだが、見た目自体はなかなか優秀なんじゃないかと。こうして立ち姿で飾る分には十分なキットだ。ただ、膝から下の合わせ目消しや成型色(黒い三連星専用機なので本来は「黒」なんだけどランナー成型の都合か、キットでは「白」)の問題で塗装が必要になるので、やはり現代キットには一歩譲るか。
 でもなかなかカッコいいんだよ?
 それはそうと、足の裏くりぬいてロケットノズル埋め込んでやったんだけど、全く見えないよな・・・。
 

 背中の一部が写らなきゃ、普通のザクだか高機動型だかさっぱりわからんな。
 
●架空設定みたいな。
 MS−06R−1F 高機動型ザクU アンディ・ニールセン曹長搭乗機
 本土防衛隊所属機。一年戦争最終局面では、宇宙要塞ア・バオア・クーに予備機として配備されていた。ア・バオア・クー攻防戦時、乗機であるザクUが被弾し一時帰投したニールセン曹長が本機に乗り換え再出撃し、実戦に投入されている。
 本機は、初期に製造された06R−1型の一機を改修した機体であり、その目的は操作性とメンテナンス性の向上であった。主な改修点である脚部は、ベース機で脚部内側に装備されていた推進ユニットを廃しその部分を大容量の推進剤タンクとしている。これにより総推力は低下したものの、操作性と継戦能力の向上に成功している。
●塗装メモ
関節→ダークシーグレーBS381C/638(ラッカー・331)、フラットアルミ(エナメル・XF−16)
本体白→ガルグレー(アクリル・H−51 フラットベース混合)、下塗:ニュートラルグレー(ラッカー・13)
本体灰→RLMブラックグレー(ラッカー・116)
裏地→ジャーマングレー(ラッカー・40)
メカ部→軍艦色2(ラッカー・32)
バーニア類→焼鉄色(アクリル・H−76)
バックパック→ミッドナイトブルー(ラッカー・71 フラットベース混合)
 
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