ネオガンダム
<ねおがんだむ>
1/100



 その昔、素組みしか作り方が分からなかった頃に作った事があったのだが、なんだかいい出来栄えだったような記憶があり、いつかまたちゃんと作ってみたいな、と思っていたキット。最近再販されているのを見かけて買ってみた。
 とりあえず素組みしてみた所、本体はなかなかカッコいい。記憶違いじゃなかったんだな。しかし背中のコア・ファイターがちょっと微妙な感じ。真横から見ると、背中とコア・ファイターの間に隙間があって、接続ダボが見えている。で、コア・ファイターの位置の関係で、4基ある推進ノズルのうち2基が本体とほぼ接触している。これじゃドッキングしてから推進機として使えないじゃん・・・。そしてキャノピー下のカナード。コア・ファイターの機動性は高そうに見えるかも知れないけど、下方視界がほとんどなくなる配置な感じ。このカナードが折り畳まれず本体とドッキングするんで、背中に機首とカナード分の大きな開口があるのも何だか納得いかない感じ。だって、ガンダム本体の剛性よりコア・ファイターのカナードを優先した構造になってるわけだよ?最近のガンダム作品は設定が細かいから、今の目で見るとちょっと厳しいかな?まあ1990年代前半のキットだしなあ。全体としてよくできてる。コア・ファイター以外には大きな不満はないもんな。
 そんなわけで、「コア・ファイターの接続方式をダボじゃなく磁石にしてみよう!」だけ考えて製作開始。
 

 手持ち武器のGバードも、コア・ファイターとの接続ギミックにはあまり意味を感じなかったので考えない事に。レドームを付けて、砲口をジャンクパーツで延長(多分、1/144サザビーのファンネルとMG百式のビームライフル銃口だと思う)、腕部L型固定パーツを撤去してグリップをやや前に。でも、別にそのままでも良かった気がしなくもないな。
 ビームシールドも、下が空いていたのでビームガンを追加。ビームシールド用のエネルギーケーブルが通ってるんだから、ビームガンがあってもおかしくないだろうと。遠距離大出力ビーム砲しかなくて近接戦用の火器がない方がおかしいと思うのだが。
 本体はそのまま組んだだけだが、腰や足の姿勢制御スラスターはディティールアップパーツを色々貼ってみたり。膝下の三角形スラスターは開口して裏から一定幅の線の刻まれたプラ板を貼っておいた。この辺のスラスター類、全部単なる凹みモールドなだけだったんで。よく見える所だから目立つしなあ。
 

 足の裏はディティールが何一つなかったので(ちょっと意外だった)、適当にプラ板切って貼っておけばいいかと思っていたのだが。この時代のモビルスーツの設定資料見てたら、どうもくり抜いて推進機が埋め込まれている感じだったので何とか同じようにできないかやってみた。やった事がない工作だったんで、ここが一番大変だったかも。まあ結果は見ての通り。何回もやってみないとうまくはできなさそうだな。
 このキット、多色成型でランナーの段階ですでにほぼ設定色に色分けされている。最近のキットは色ごとに別パーツだけど、このあたりの色分けの試行錯誤の上に成り立ってるんだなあ、とか感心してみたり。このせいかどうかは知らないけれど、どうもパーツ同士の噛み合わせが今一つで微妙にずれている感じ。基本的にどの部位も左右分割された2パーツで構成されているので(脚部とか、スラスターも中央で左右分割されている)、合わせ目処理も結構あった。最近のキットはこういう所もうまく処理されてるんだよな。ガンプラ進化の歴史、みたいな感じで面白かった。
 

 しかしまあ、年代を考えるとよくできてるよなあ。パッと見て、カッコいいと思うよ?
 

 一枚追加して、全景。手持ち火器のGバード(G−B.R.D.だったか?)はこんな大きさ。飾っててふと気づくと、手首が負けてる感じ。このサイズじゃ仕方ないか。
 

 

 よくよく考えてみれば、きちんとコア・ファイター作ったの今回が初めてかも。本来は機首と羽根はホワイトとブルーのツートンカラーで、おまけに前進翼となかなか派手な航空機だ。未来的な感じ、を狙ったんじゃないかと思うが、趣味じゃないんで好きなようにいじくった。
 横幅があり過ぎるのが気に入らなかったんで、まずは長すぎる主翼を半分くらいに切り飛ばし、カナードは上から指で押してへし折った。それでも横幅が結構目立つ感じだったので、機首をちょこっと前に出してみた。で、白と濃いグレーで塗り分けたらこんな感じに。だいぶ良くなった・・・よな?
 

 個人的に、コア・ファイターはそれほど高性能ではないと思う。モビルスーツのおまけみたいな物だし、特にネオガンダムの場合、「バックパックに羽根が付いた飛翔可能体」くらいなんじゃないかと。その羽根にしても、モビルスーツ戦時は機体外に露出してるわけだから、おそらくは「装甲版に”翼”としての機能を持たせたもの」程度だろうと思っている。大気圏内飛行も宇宙空間と同じように、噴射で機体制御してるんじゃないかな。機体上面と左右に過剰にあるインテークらしき部位も、気流の制御用だと思っておこう。
 ちなみに上面インテークの奥に磁石が一つ埋め込まれていて、機首ブロックがくっつくようになっている。ポリキャップ接続じゃなくて、ガンダム本体とのドッキング時は取り外す形で。
 

 左右のインテークの下にも磁石がそれぞれ埋め込まれていて、これと本体内に埋め込まれた磁石でドッキングする形にしてある。元の位置だと下側推進ノズルが本体と接触しそうな位置になってしまい機能していなさそうな感じだったので、ドッキング位置自体を上側にずらしてみた。ガンダム本体とも隙間なくくっついて見えるし、良さげな感じだ。
 クリアパーツのキャノピーは、ど真ん中に取り付けダボがあってこれはどうしようもない感じだった。とりあえず周囲の枠をグレーで塗って、正面に防眩用の台形板を追加してみた。
 

 コア・ファイター本体は真四角じゃない方がいいと思うんだけどな・・・。ちょっとこう、メリハリが欲しいというか。
 
●架空設定みたいな。
 RX−99−3 ネオガンダム・セカンド
 1号機、2号機用の予備部品を中心として建造された、三機目のネオガンダム。先の二機の運用データがフィードバックされており、対MS戦闘を重視したセッティングに変更されている。
 本体は1、2号機とほぼ同一であるが、腰部サイドアーマーをグレネードランチャー内蔵型に、ビームシールド発生器もビームガン装備型へと換装し、本機の最大の特徴であった携行型大出力ビーム兵器「Gバード」にはセンサーユニットが追加装備されている。
 また、背部を構成するコア・ファイターはプロトタイプの主翼面積の小さい物に差し戻され(元々航空機としての性能はさほど高くはなく、大気圏内飛行能力は重要視されなかった)、この際に本体とコア・ファイターの接続方式が一新された。この為、背部ランドセルの位置が1、2号機に比べ高くなっている。
 完成したネオガンダム・セカンドはクロスボーン・バンガード軍との各地での小規模戦闘に投入され、少なくない戦果を挙げている。
●塗装メモ
白→つや消しホワイト(ラッカー・62)
赤→モンザレッド(ラッカー・68)
青→MSブルー(ラッカー・UG02)
裏地→ジャーマングレイ(ラッカー・40)
腹部→RLM66ブラックグレー(ラッカー・116)
バックパック→グレーFS36081(ラッカー・301)
カメラ下地→シルバー(ラッカー・8)上塗→クリヤーグリーン(エナメル・X−25)
関節→ダークシーグレーBS381C/638(ラッカー・331)
メカフレーム部→軍艦色(2)(ラッカー・32)
 
模型置場へ