今年(2008年)は、水原華城(スオンファソン)と、「冬のソナタ」の舞台・春川(チュンチョン)に行きました。

 

 恒例になった、岡山韓国語愛好会の1年に1度の韓国語会話実地研修。今年(2008)も9月4〜7日が待ち遠しかったのですが、済んでしまうとアッという間の出来事でした。

 今回はソウルを中心に動ける範囲でということで、馬場氏推薦の韓国民宿「剛の家(つよしのいえ)」を常宿としました。場所はソウル駅から歩いて10分のところにあります。インターネットで「剛の家」と検索したら出てきます。日本語で書かれているので、予約も簡単にできます。ソウルに2〜3泊したい方むきには御奨めです。値段も一泊食事付き50000ウオン(5000円)です。我々は総勢14名でしたので団体扱いで1人1泊40000ウオンにしてもらいました。「剛の家」では、追加料金は必要ですが、チヂミや、キムチづくりの家庭料理を習ったり、民俗衣装のチマチョゴリも着せてくれます。民宿ですからホームステイとホテルの中間のようなものです。興味のある方にはお勧めです。うちのメンバー3人も、45000ウオンでチヂミ料理を教わり、あとチマチョゴリを着て写真を撮ったそうです。

 それでは、順を追って、旅程について説明します。

まず、仁川国際空港に到着したら、円をウオンに両替して外にでます。空港から通路を通って高速鉄道を利用するのです。仁川空港駅から金浦空港駅まで高速鉄道に乗ります。金浦空港駅からソウル駅まで地下鉄を利用します。このとき交通カードを購入しておくと便利です。1万ウオンでいいでしょう。ソウル市内の地下鉄とバスがそれで自由に乗れます。使い方は日本でのスイカやイコカのカードと同じ要領です。金浦空港駅からソウル駅までは直接行けませんので、「新吉(シンギル)」で乗り換えします。ソウルの地下鉄は路線に色と駅に番号がついているので、MAPを見れば一人でもどこにでもいけます。

 さて、「剛の家」にはソウル駅から歩いたので、一息入れてから、二グループに分かれ(正確には、馬場氏が前日に到着して、市内散策をしており3グループというべきか)エステ班と周辺散策班にて別行動とした。私は、散策チームに入って、南山タワー(ソウルタワー)まで歩くことにした。「剛の家」は竜山区厚岩洞にあり、タワーが近くに見えたものだから、楽勝だと思ったのだが、登り坂ばかりで、途中で音をあげた女性(アジュマ)のため、ケーブルカーでタワーまで上ることにした。タワーの上からは、ソウル市内が一望でき漢江が美しかった。タワー横の店からボンテギの匂いがして、うまそうだった。とにかく夕食もしなければならないので、歩いて明洞まで行き、パシフィックホテル近くの食堂でサムギョップサル(豚の三枚バラ肉の焼肉料理)を食べて、韓国のりなどを買って帰った。剛の家には先に馬場氏が帰っており、エステ班は夜9時ごろ帰ってきた。な、な、なんと眉を刺青を入れたような韓国風にしてきたアジュマがいたのには驚いた。

 翌朝は、剛の家でキンパク(海苔巻き飯)を朝食用に作ってくれたので、それを持ってソウル駅から清涼里(チョンニャンリ)駅まで地下鉄1号線に乗って、清涼里駅から国鉄京春線で加平(カピョン)駅まで行った。加平駅からナミソン(南台島)までバスが出ていたが、時間的に40分待ちだというので、タクシーに分乗していくことにした。値段も3700ウオンと安かった。韓国のタクシーは日本と比べると驚くほど安い。ナミソンは漢江の中洲の島なので、船で3分程行かねばならない。ナミソンの見学メインは、なんと言ってもペ・ヨンジュとチェ・ジウがデートしたメタセコイヤの並木道と「雪だるま」だろう。再び船とタクシーで加平駅に帰り、加平駅から南春川駅(春川駅は工事中とのこと)まで切符を購入した。南春川駅からバスで春川明洞(繁華街)まで行き、近くにあるという、「冬のソナタ」の撮影現場の高校の塀を見た。昼食は、春川明洞の商店街の食堂で春川名物のタッカルビ(鶏肉)を食した。春川からの帰りには、東大門市場で買い物をしたいという人がいたので、東大門駅で降り近くの平和市場の百貨店内で買いものがてら、レストランで好きなものを食べることにした。私は久しぶりに石焼ビビンバを食べた。私としては途中、国鉄清涼里駅近くにあるアガシ置屋を見学したかったのだが、みんなと一緒だったので今回は泣く泣く見送ることとした。

 翌日は、地下鉄でソウル駅から水原駅まで行きました。昨年は水原市内の民俗村へシャトルバスで行ったので水原華城(スオン・ファソン)へは寄っていないので、今回の旅行の目的のひとつでした。水原駅観光案内所横のバス停から11番30番路線のバスで八達門(パルダルモン)まで1000ウオンです。華城は李朝鮮時代の建物で世界遺産に登録されています。市街は万里の長城みたいな城郭に囲まれており、八達門から左周り(時計と反対周り)でとにかく長安門まで城壁の上の道を歩くことにしました。八達門から華城の半分が長安門です。丁度12時ごろに長安門に到達したので、水原市名物の骨付きカルビを食べることにしました。2時から3時まで街の真ん中にある行宮広場で歌やサムルノリ、綱渡り(韓国映画「王の男」で見た)が演じられていました。まだ明るかったし剛の家に直行するにはもったいないので、それぞれが水原駅から好きな場所へいく自由行動とすることになりました。私は、昨日、みんなと一緒の行動だったので行けなかった、東大門の広蔵市場(服専門街)に行き、前から欲しかった韓服(ハンボク)とトゥルマギ(上衣)を各1着購入しました。全部で210000ウオンでした。店の主人にオッコルム(トゥルマギの結び紐)の結び方も親切に教えてもらいました。ちなみに馬場氏は夏用の韓服を80000ウオンで買ったそうです。最後の夜なので、剛の家の紹介で近所の食堂で「カムジャタン(じゃがいもと豚の背骨を煮込んだ鍋)」をいただきました。背骨についている肉をしゃぶって食べるのがめんどくさいのですが、初めて食べましたが、なかなかおいしかったです。女性陣が少食なので完全に2人分ぐらいは食べました。お酒も「百歳酒」や「千年約束」の薬酒をいただきました。女性陣が風呂や明日の出発の準備のため早く席を立ったので、馬場氏と二人だけで残って、残りのカムジャタンや酒を飲んだ帰り道、ふと見上げると、理髪店のサインポールが2個並んで回っていました。ここはひょっとしたら「美人床屋」ではないかと思って尋ねてみれば、やはりスペシャルマッサージOKとのこと。値段を聞くと70000ウオンだったので、二人してマッサージをしてもらいました。アリバイ的に近くの店でマッコリと百歳酒を買って帰りました。(これはここだけの内緒話で留めてください。)

 次の日は日本に帰る日なのですが、宿の出発時間が11時なので、その間、アジョシ(おじさん)はアジュマ(おばさん)の買い物に付き合うことにしました。剛の家から南大門市場まで歩いて15分と富田氏が云ったので、それを信じて行ったのですが、ヒルトンホテル経由の道は上り坂ばかりで、30分ぐらいかかってしまいました。女性の買い物に付き合うとろくな事がありません。アジュマが皮製品を大買いしているのをみて、私も思わず自分の着る皮ジャンパーを一着買ってしまいました。妻には、バッグ(もちろんコピー製品)とBBクリーム(化粧品)を土産に購入しました。仁川国際空港までの帰りについては、剛の家のご主人が、重い荷物を持って地下鉄などの電車を乗り継いで帰るのは気の毒だということで、旧ソウル駅前から出ている高速空港バスのチケットを用意してくれましたので、バスに乗って空港に着きました。今回も歩きづめの旅行という印象でした。