●タニコメ旅日記●
スイスさわやかハイキング8日間<1日目>

 憧れのマッターホルンへ、かつてガストンレビュファが“白い蜘蛛”と表現したアイガー北壁の眺めを堪能するアルプス紀行。
 今回の企画は、ガイドの原田氏が持ち込んだ企画とのことで、朝日旅行社が創立30周年記念行事として催行するもので、タイトルも「スイスさわやかハイキング8日間」。
  特長は
   1:6回のハイキングが入っている。
   2:空港に着いたら、バスに乗せて全ての目的地を廻る、という一般的な海外旅行のスタイルでは無く、ほぼ全て現地の乗り物を利用して、現地の人や社会の方式に直に触れながら移動する。
 というもので、人数も割合少なく17名のパーテイ―になった。

 8月28日(木)  ――出発の朝――
 5:34の電車に乗るべく早起きしたが、流石に眠かった。予定より早く準備が進み5:13の電車に乗れた、駅への階段の所で光風台3丁目の寺本さんという方も同じパーテイ―ということが判り同行した。
 結局蛍池からのバスも一つ早い5:50“発にギリギリ間にあって、関空にはメチャメチャ早く7時AMに着いてしまった。北ウイング44〜45で7:30頃まで待ち、やっとガイドの原田氏が来て荷物のボーディングやら航空券の配布やら、チェックインの準備が始まって何となく出発の雰囲気になる。
 今回は関空で通貨交換をした、原田氏の指定する安いところとは“りそな銀行”で87.14円/SHF,何故かUFJ等他行は88.12/SHFで1円近く“りそな”が安い、珍しい事だ。現地での交通費が一人当たり約200Frかかるとの事なので、取り敢えず8万円を交換約910Frになった。ツアー客17名と1名のガイドのパーテイ―はようやく動き出したが、海外への出発というのはとにかく“待ち”が多い。
 航空便は オーストリア航空OS−56便、関空発10.00AM。予備知識
 スイスの通貨
   紙幣:1000,200,100、10フラン(Fr)
   硬貨:5、2、1、1/2、フラン
 20、10、5、サンチーム(St)、一部ではドイツ表示のラッペン(Rp)と呼ぶ所もあるらしいが、メインはサンチーム。
 とにかく“ビール”、機内のビールは“GOLD Fassl”、AL4.6パーセント、先ず先ずの味だ。
 11:50分(現地時間4:50分)、機は機首を北東に向け名古屋辺りから、更に北向きに進み、間宮海峡を抜けてイルクーツク辺りから、はるかシベリア上空を通ってウイーンに到る航路を辿っている、と機内の画面に表示されている。ウイーンまで12時間余りかかるが、7時間(サマータイム、普通は8時間)の時差があるからこのフライト中はずっと昼間だ。明子は画面に写される航路図と、10000メートル下の風景を見比べて、今こんな感じ、と解説している。

 昼めし。
 チキンと緑茶色したキシメン風のパスタ、パン、マカロニサラダをメインにして、さすが関空から飛び立っただけあって日本そば、も付いていた。まー、大して美味しいと云う程でもないがハラが減っていたので、白ワインを頂きながら食った。やっとハラが満たされ満足した、後は寝るだけかな!?。
 只今11:56分(日本時間18:56分)、関空を発って約9時間、ウイーンまで残り約3時間、機内表示によればムルマンスク上空を飛行中。一回の食事と一回のオニギリ、何回かのドリンクを頂いたが、さすがに疲れて来た、飽きて来た、やはりウイーンは遠い。 一回目の食事の後暫らくは眠ったが、目が覚めるとガイドブックや新聞を読んで過ごす、最早それも飽きて、する事が無い、これも困ったものだ。窓は締め切って、機内は暗くしているが外はずーっと真昼間、ひたすらロシア上空を飛びつづけている、アーァ しんどい!!。
 明日からのスイスアルプスの旅があるから我慢して行けるものの、それでなければ真っ平という感じだ。とにかく早く今夜の宿ベルンに着いて、ワインでも買い込んでユックリしたいな!、だけど まだ先は長い。9100km、関空/ウイーンの距離だ、ウイーンで2時間ほど待ってから、更に1時間半ばかり飛んでやっとスイスはチューリッヒに辿り着く長い旅だ、今日一日で約10000km位の移動になる。
 13時(日本時間20時)頃、軽い昼食だ、サンドイッチ、おすし2個、クッキー、デザートにコーヒー、後で赤ワインを頂いた。今はヘルシンキ(フィンランド)上空を過ぎ、リトアニアはミンスクの上空にある、14:20分(日本時間21:20分)頃、ワルシャワ上空を通過、残り30分程でようやくウイーン到着というところまでやって来た。
 ワルシャワや、キエフ、ベルリンなど、今迄世界のどこか遠いとおーいところと思っていた都市が今、目の下を、また横目で眺めながら過ぎて行くのは、何とも不思議な感覚だ!!。
15時(日本時間22時)ウイーン空港に無事着陸。畑の中の空港という感じで、関空に比べて随分広大な敷地のようだ、ダダッ広い平野に位置する、天気は快晴。
 ウイーン/チューリヒ(ZURICH)、OS-565便、17:25発、所要時間約1時間25分。これ又長い待ち時間だ、出国は出来ないし、数少ない内部の店などを見て時間つぶし、帰りの乗り換えの時判ったのだが、ウイーンから日本へのトランジットのイングはものすごく大きく、長く、その両側には数え切れない程の店やなんかがあったのだ。だけどウイーン/チューリヒのトランジットではそこへは入れなかったのだ。そうだ!ここはユーロ圏なんだ。
 17:25 OS−565便。
 約100人乗り位の小型機であった、安定飛行になると間も無く、冷たいホットドッグ(チーズ、レタス挟み)が出た、ワイトワインで頂いた。ドエライ美味いものではなかったが、結構ハラが減っていたのでパクツイタ。
 機内ではよく食う、大して立派な食事は無いが、どっちみち喰うぐらいしかする事がないんだから仕方ないか!?。約1時間半で、ようやく、ほんとにようやくチューリヒ空港に着いた、やっと目的国スイスに入った訳だ。但し、此処から今夜の宿ベルン(BERN)までは、更に電車で1:15分。
 ここで原田氏から、カートの使い方やエスカレーターへの乗せ方、上り方下り方、電車の乗り方など幼稚園の遠足よろしく懇切に教えてもらい、私達夫婦には外国で初めての電車の旅になった。
 22時、ようやくベルン着、ホテル クロイツ(KREUZ)に入った、疲れたー!!。
22:00と云えば日本時間では29日の午前5時だ、何と!光風台を出発してから24時間かかった事になる、関空を発ってからでも19時間、長い行程だった。
 シャワーを浴びた後、チューリヒ空港駅地下のミグロの隣の店(スーパーにはアルコール類は置いてない)で買って来た赤ワイン“ピノロワール”を、いつも旅先ではするようにナイトキャップとして飲み、0:00ベッドに入った。
 2時間ほどはグッスリ眠ったが、外は雷鳴が轟いているのを夢の中で聞いている内に2時の鐘の、余りに大きな音に目が覚めた。外ではまだ、この辺の若い連中のザワメキが聞こえている、若い連中はよく遊ぶなー、なんて夢現の中で思っている内に3時の鐘を聞くと、急にザワメキが消えた、と思ったら今度は清掃車らしいジャーと言う音、次いで洗浄車らしい音。
 結局2時以降はよく眠れなかった、疲れている筈なのに、やはりこれが時差の影響なのかな?!。午前2時といっても日本では既に午前9時なんだから、目覚めても不思議ではないが...。  

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