那珂川の河原で遊ぶ
車中のナナ
遍路道の登り口
急な遍路道は熊野古道並み
24番札所最御崎寺
室戸岬灯台
中岡慎太郎の像
懐かしの安芸市営球場
トラッキーも遊んでいます
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5月4日は快晴の徳島で目覚めた。ナナと朝のチャリ散で田んぼのあぜ道を巡る。風が心地よい。ナナは元気よく引いてくれるので
チャリをこがなくてもいいくらいだ。ひとしきり道の駅の周辺を廻って朝食をとる。グレープフルーツダイエットは続けているので
ゲレープフルーツ半分とバナナと野菜ジュースの朝食だ。ナナはいつものようにペットフード360グラムとバナナの端っこをもらう。
6時半に"公方の郷なかがわ"を出て、R55を南下する。すぐに那賀川を渡ってしまったので右折してこの川の河原に下りてしばらく
ナナを遊ばせる。紀伊水道に注ぐ大きな川だ。ナナは喜んで朝から水に入っている。去年、バイクで四国一周を試みたが、一泊二日では
成り得ず、四国の右足、室戸岬を未踏のままに終わっていたので、今日のメインターゲットは室戸だ。R55は高知に入ると土佐浜街道と
呼ばれる。左に太平洋を眺望しながら南下を続ける。海の向かいは故郷和歌山だ。
やがて風景は台風のメッカ室戸を彷彿とさせる荒々しい岩肌をさらしてきた。夫婦岩と言う奇岩もある。そして車は南端までたどり着き
道の右側の駐車場に停止した。ここまで来たのなら灯台は絶対見ておこうと、駐車場の端っこでたこ焼きを売っている屋台があったので、
おばさんに聞くと「この上にある、歩いてただし30分以上はかかる」という。意を決してナナと登り口まで行くと"第24番札所遍路道"と
書いてある。「そうか、道中お遍路の姿を良く見かけたが我々も33分の1か88分の1を体験できるのか」と、ちょっと得した気分で
遍路道を登り始めた。道は狭く急で、まるで熊野参詣道を思わせる。"遍路道"と書いた小札がたくさん木の枝にぶら下がっている。
おばさんの予想に反して20分ほどで頂上の最御崎寺の境内に着いた。山の反対側には、スカイラインを経由して上がってこれる
駐車場があって、寺には観光客がたくさんいた。灯台は西側に少し下りたところにあった。串本にある潮岬灯台のように、灯台の中に
入って観光できるようなものではなく“ひたすら航海の安全のために光り続けています。そこから見るだけにしてください”というような律儀実直な灯台であった。
熱くなったのでTシャツ1枚になって山を下り、再び車をスタートさせた。最南端の道路際には中岡慎太郎の立像があった。ここからは
高知に向って北上する。正確には北西上になるかな。室戸から高知に至る中間あたりに安芸市がある。阪神タイガースのキャンプ地として
有名だが、自分も昭和44年の入社の年の天皇賜杯第24回全日本軟式野球大会と昭和48年の常陸宮賜杯第9回全日本準硬式野球大会の二度、
ここでプレーしている。立ち寄ってみると、面影が残っていたが随分ときれいに整備されていて、センターにはバックスクリーンが設置され、試合している少年野球チームの選手たちの名がデジタル表示されていた。後者の大会は全国ベスト8となったが、懐かしさと
ともに栄光と後悔の想いに駆られた。
やがて高知市に入った。市街には路面電車が走っている。「はりまやばしはどこかいな。欄干だけだからわかりにくいぞ」と注意して
走ったが案の定、欄干は眼につかなかった。市街を過ぎるとR194に入り山間部へと入って行く。いの町の道の駅“土佐和紙工芸村”で
スパ(風呂です)に入り、600円で二日間の汗を流した。R194は愛媛県に向って北上している。5時を過ぎたら道の駅に止まろうと
途中のコンビニで食材を調達して走っていたら、道の駅“633美の里”に出くわした。5時前であったが、山の中で新緑がすばらしかったので今夜の宿に決めた。道路を隔てて清流があった。土佐湾に注ぐ仁淀川の源流であろう美しい川で、ナナを
遊ばせた。ここは山中でラジオも良く入らない。ナナと二人の夕食と晩酌は短めに、白川夜舟は高知の山中でゆらゆら。
(2006.5.4)
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