おもちゃドクター スキルUP講座
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第3章  知っておきたい部品の事柄

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3−1 自分のテスターを知ろう

自分が使っているテスターの特性を知っておこう。

・仕様を知っておこう
・抵抗、導通レンジの場合にプラス電圧が出る端子は、
 (通常アナログテスターの場合は、マイナス端子側にプラス電圧がでる。デジタルの場合は逆の場合が多い。)
・抵抗、導通測定時の端子間の電圧はどれくらいか。
・導通レンジではなんΩ以下で導通となるか。
・電池レンジの負荷電流はどれぐらいか。

・抵抗、ダイオード、LEDを調べてみよう。

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 写真上は、アナログテスター
仕様
  DC V  2.5/10/50/250V 許容差±4%
  AC V  10/50/250/500V 許容差±5%
  DCmA  0.5/10/250mA  許容差±4%
  Ω    10KΩ/1MΩ    許容差±10%
  BATT  1.5V(約120mA)/9V(約9mA)  許容差±10%
  導通   <100Ω  ブザー音鳴動


  写真下は、デジタルテスター
仕様
  DC V  200m/2000m/20/200/1000V
  AC V  200/750V(600VCAT)
  DC A  200μ/2000μ/20m/200mA/10A
  Ω    200/2000/20k/200k/2000kΩ
  ダイオード VFを1.999Vまで表示
  トランジスタ hFEテスト

VF:順方向電流を流したときのダイオードの電圧降下を順電圧という.図のように,可変の電源VS の電圧を徐々に上げていくと,順電圧VF を超えたところで順電流IF が流れ始める.すなわち,VF 分はロスとなり,VF 以下ではダイオードがOFF状態となる.シリコン系ダイオードの順電圧は約0.65V である.

hFE:とは直流電流増幅率の事です。ベース電流とコレクタ電流の比の事です。因みにhfeと"f"と"e"を小文字にすると交流電流増幅率になります。

3−2 ノギスの原理と使用法

  ノギスは、定規と幅を測る道具(バス)を一体にしたもので、副尺を利用することにより内側、外側、深さ、段差を1/20mmの精度で測定できる。


ノギスの原理
 主目盛りは、1ミリ単位の普通のものさしである。
 副目盛りは、20ミリより1ミリ短い19ミリを10等分したもので、0から10に目盛られ、さらに0.5の線が入れられている。
  すなわち、主目盛り20mmを10等分した2mm単位の目盛りよりも、1で0.1mm、2で0.2mm、3で0.3mm・・・・9で0.9mm、10で1mm短い。
 1mm右に動くと1が2mmの線と合い、0.9mm動くと9が合うことになる。主と副が会う線を読むことにより1/20mmの精度で測定できる。
(副尺の目盛りは40ミリより1ミリ短い39ミリを10等分したものもある。)

 ラックギヤとピニオンギヤを利用した方式、デジタル表示式などもあり、1/100mmの精度で計れる。

3−3 直流と交流

 家庭に送られてくる電気は交流(右の図)で、毎秒60回(富士川、糸魚川以東では50回)電流の向きが変わっており、サイクルで表示されている。
 電池や車の電気は直流(左の図)で、電流の向きは一定です。車で家庭用の機器を使用するにはインバーターなどの変換機器が必要です。

 電柱上部の3本の電線間の電圧はどれも6600Vである。(3相3線式)どれか2線を選んで変圧器(トランス)で電圧を落として家庭に送られる。


 家庭に送られる電線も3本であるが(単相3線式)、100Vと200V(2本の場合100Vのみ)が利用できる。200Vの場合は電流が半分で済むので大容量の機器に使用されている。コンセントの形状が違う。
トランスが2個ある電柱からは動力(3相3線式200V)も送られているが、業務用か住宅外部機器用で、住宅内での使用はない。

電線の黒色について
 弱電: 電子機器内部の黒色電線はアース(マイナス)に使用
 強電: 家庭内の電線で黒色は電圧側(白色が接地側)に使用

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編集 津おもちゃ診療所