雑感
4.家庭菜園のクモの巣キュウリ − 食の安全・安心 −
◆4月末に植えたキュウリ(4本)の苗が、5月末から実をつけ、今までに200本以上収穫している。
 アブラムシ(害虫)がつかないよう、植え付け時には、植え穴にオルトラン粒剤(農薬)を散布。その後、収穫期に入れば農薬が使えない、使いたくないので、こまめに上へ伸びた蔓を降ろし(横に這わせ)、古葉や病葉欠きを徹底してきたことから、今では、蔓が「クモの巣」模様となっている。

◆農薬は、正しく使えば「安全」。でも、産地の生産情報が少なければ安全であっても安心できない。一方、家庭菜園や直売所は、直接又は生産者の顔が見える関係にあるだけに「安心感」がある。

◆最近、有機や減農薬栽培のこだわり野菜などは、容易に購入できるようになってきたが、国内農産物全体が消費者の信頼を得るためには、農薬の使用基準の徹底による科学的根拠に基づいた「安全性」の確保だけでなく、GA P(農業生産工程管理)手法の導入や生産情報の提供により、より安全で「安心感」が伝わる産地の取り組みに期待したい。(2010,8,18)
5.猛暑(緑のカーテン) − ストップ・ザ・地球温暖化 −
◆日本列島では、連日35度を超える猛暑が続いており、日中のギラギラと強い日差しは、建物を焼き付け、クーラー無しでは生活できないぐらい。今夏の猛暑は、異常気象というより地球全体が温暖化していることを全身で感じる。

◆「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告によると、今世紀末における平均気温予測は、今後の人為的な排出量のシナリオ次第で1.1〜6.4℃上昇するとのこと。

◆昨年9月、総理大臣が「国連気候変動サミット」において、我が国の温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%削減する目標を表明しており、環境省は、温暖化ストップのためのCO2削減に向けた具体的な行動として、企業や個人に「チャレンジ25キャンペーン」「6つのチャレンジ」を提案し、実践を呼びかけている。 

◆このような中、最近、学校や企業などでは、CO2の削減のため、夏にゴーヤなどのつる性植物を建物の壁際に植えて直射日光を遮り、冷房の使用電力節減等、省エネに役立つ取り組みをしている。

◆我が家も居間南側は、夏になれば「ノウゼンカズラ」などの広葉樹が茂り、建物の外壁や窓が陰になるので、多少なりとも室内にクール効果をもたらしている。
 この暑さでは、CO2の削減のためにクーラーを控えることは、なかなかできないが、家計や体にも優しいという観点からもできることをやってみたい。(2010,8,21)
窓の外は、 「ノウゼンカズラ」の葉が茂る。
7月上旬に咲いた花が、8月下旬にもう一度咲く。
「ノウゼンカズラ」にリンク
6.米粉パン − 元気な農業 −
◆東近江市糠塚町の直売所(パン工房)で「米粉パン」を買った。米粉パンは、原料がお米だけに小麦のパンとちがって食感がもっちりしていて、しっとりと美味しい。
 米粉パンは、今では全国各地で買えるようになったが、この「農事組合法人万葉の郷ぬかづか」は、10年前から製造販売しており、米粉パンの取り組みでは、さきがけ。

◆国内の米の消費は、年々減ってきているが、一方でお米の粉食文化としてパンや麺、ケーキなど多種多様な食品開発が進んでおり、米の需要の拡大を期待したい。

◆今年は、ロシアでも小麦が干ばつ被害。中国も輸出国から輸入国に移れば、世界的に逼迫している穀物を日本が今までどおり金にものをいわせいつまでも買い漁っていていいのか。国内で唯一自給できる主食のお米が豊作になって喜べないのは、おかしい。

◆因みに、この「万葉の郷ぬかづか」は、集落一農場方式で集落営農をし、女性グループが元気に集落で生産された牛乳や米などの農畜産物を原料にして、ソフトクリームや菓子などの加工品を製造販売している。
 特に好評な「米粉パン」は、「環境こだわり認証米コシヒカリ」を精米・製粉したもの。農政のキーワードである「地産地消」「環境」「担い手」などの取り組みを先駆的に行い、1次産業である農業が2次・3次産業を融合して元気に6次産業化している。身の丈に応じたハード(施設・機械)整備を行い、集落の資源や人材を最大限活用したソフト重視の事業展開が参考になる。(2010,8,28)
「万葉の郷 ぬかづか」HPにリンク
「近畿米粉食品普及推進協議会」HPにリンク
7.排水そうじ − 地域で守る農地・水・環境 −
◆今日は、農業排水路の草刈りや泥上げの共同作業を農家、非農家に関係なく町内全戸で行った。9月だというのに記録的な猛暑の中で大汗を掻きながらの作業であった。
 農道や水路などの農村施設・環境整備は、20年ほど前までは、町内の大半が農家であったため、農家の出役で維持できたが、近年では、地域を取り巻く状況も大きく変わり、数少なくなった農家だけで守っていくことが難しくなっていた。

◆このような中、平成19年度から国が地域のみんなで農地・水・環境を守る「農地・水・環境保全向上対策」事業をスタートさせた。当町は、この事業を活用して、町内の自治会、改良組合、営農組合、老人会、婦人会、PTAなど13団体で協議会を構成し、農地や農道、用排水路の維持管理をはじめ、ゴミ拾い、菜の花の植え付け、子供会の水路での生物観察などを行っている。

◆今日の排水掃除は、本事業ではないが、地域の農地や農業環境・景観を地域で守れなくなってきているところもある中、「この暑いのに・・」と愚痴の1つも言いながらも、地域住民で地域の農村環境を守れるということは、ありがたいことである。
 非農家の理解と役員のご苦労に改めて感謝。(2010,9,5)
8.ナラ枯れ − 山も枯れるのか −
◆我が町は、琵琶湖に近く、田園に囲まれ、小高い八幡山の麓にあり、四季を通じて豊かな風景の中にある。この里山が今年の夏から変である。よく見ると大きな広葉樹が枯れ、今問題の「ナラ枯れ」が起きている。近隣の山も、皆同じ状態である。

◆ナラ枯れは、「カシノナガキクイムシ」が伝播する病原菌により、クヌギ、コナラ、ミズナラ、コジイなどの樹が集団で枯れてしまうもので、カシノナガキクイムシが幹の太い樹木を好むことから、里山の放置が被害拡大につながっているといえる。

◆昔は、「おじいさんは、山へ柴刈りに。おばあさんは、川へ洗濯に・・・」といっても通じたが、最近、お風呂やかまどのの「たきぎ」にといって、山の下草や枝木を刈る人は無く、山に入れる状態にない。人工林でさえ、間伐や枝打ちもされず放置されている。

◆日本の林業が復活し、豊かな里山の自然や資源を後世に残せる何か「いい手」は無いものか。(2010,9,5)
9.お弁当模様 2 − 食事バランス −
◆食の安全、食と健康を考える場合、食品にはゼロリスクはないということを知っておきたい。

◆食品による健康被害のリスクは、食品の生産過程で生じるものや流通、保存・調理課程で生じるもの。これは毒性の量による食の安全に関わること。
 そして何をどう食べるかによっても健康生活に大いに関係する。例えば、砂糖だって、酒だって、油だって摂取量が多すぎれば健康な体が維持できなくなる。
 テレビの健康番組でバナナが○○に良い、モロヘイヤが○○に良いと放映されるとたちまちスーパーでは品切れ。でも身体に良いとばかり摂りすぎたり偏った摂取(フードファシズム)は好ましくなく、食事は、バランス良く摂ることが大事である。

◆厚生労働省と農林水産省は、平成17年に『食事バランスガイド(望ましい食生活について「食生活指針」を具体的な行動に結びつけるものとして、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかの目安)』を発表し、推進している。
 
◆健康維持のため、今更、自分の食べ物の好き嫌いは直らないが、毎日の食事で主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つをバランス良く摂ることに心掛けたい。
(2010,9,11)
「食事バランスガイド」(農水省HP)にリンク
10.秋の気配 − ようやく猛暑去る −
◆9月に入っても記録的な猛暑が続いていたがようやく朝夕過ごしやすく感じるようになった。庭の「ハギ」や「ムラサキシキブ」も花をつけ、色づき、秋の訪れを告げる。
 夜、窓を開けると鈴虫やコオロギなどの虫の声の大合唱。やれやれぐっすり眠れそう。 

◆それにしても今年の夏は、暑かった。
 その猛暑は、全国各地で気象記録を更新。京田辺市では、9月5日に最高気温が39.9度を記録し、3日連続38度を上回り、京都市内でも猛暑日(35度以上)の日数が35日もあった。また、熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上の日)が8月14日から9月7日まで25日間も続いた。
 私が住むところ(近江八幡市)は、琵琶湖に近く、田園地帯であるが、それでも酷暑であった。

◆さあ、これからはスポーツの秋、読書の秋、食欲の秋・・。私には、園芸シーズン到来といったところ。(2010,9,14)
「過去の気象データー」(気象庁HP)にリンク
(追記)気象庁は、9月30日「京田辺市の観測データー」について、不適切であっ
     たとして、8月25日〜9月6日の間は、気温記録を削除しております。
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