●タニコメ旅日記● |
―― テカポで星空ウオッチングを ―― 私66回目の誕生日を、ここクイーンズタウンのメリキュール「サンモリッッ」で迎えた。今日は移動の日、途中でハーミテ−ジホテルでランチを戴くためにMtクック村に寄り道する以外は、テカポのホテルに着いてから湖畔の散策を楽しむ、という日だ。今日は湖畔の散歩もあるという事で、ニッカ−ズボン/トレッキングシューズ姿にして来たが、そこまでは要らなかったようだ。 私、昨夜「便がゆるく」なり、ちょっとヤバイ感じだったので「セイロガン」を夜、朝と飲み早目の手当てをした。そんなこともあって、毎朝の食事は豪華版が揃えられているが今朝は軽めにした。 8:00丁度、雨も殆ど止んだ中を大型バスに14名だけが乗って出発。 スタート間もなく、バスの中では直子さんの提案で、私のバースデイのために皆でハッピバースデイの歌を唄ってくれ、今夜はバースデイパーテイ−をしようなんて話になった。 道はR-6からR-8を通って、クイーンズタウン/アロータウン/クロムウエルと進んで行きながら、直子さんの説明。何のつながりがあるのかは忘れたが;)「怠け者」はマオリ語で“イヌコロコロ”と言う。 ;)バンジ−ジャンプは「バンジ−」さん が考え出したもので、このアロータウンの「カウラウ川」の橋が発祥の地だ。安全性を証明するために、エッフェル塔から飛んで捕らえられたり、飛行機からとんだりした事もあったという事だ。ここのジャンプ場は、去年見た時と比べて本格的な建物が出来たりして立派になっていた。 クロムウエルのフルーツ村に立ち寄り、フリーウエイオーキッドという店でドライフルーツなんかを仕入れた、裏の畑では赤黄色に熟れた桃が沢山なっていた。 バスはR−8をOMARAMAやマウントクック方面に向かっているが、道の前方の小山や丘は、昨年より10日ばかり早いせいか、今年は雨が多かったのかは知らないが、昨年見た時の黄褐色のイメージよりも、今は大分黄緑がかった色をしていて目に優しかった。 何度見ても雄大な景色だ!。 只今10:00、この辺の山は低くなだらかだ、全体としては乾いた感じがあって、昨日までの多雨地帯のウエストランド地方、中でもレインフォレストとは好対照だ。 一寸した分水嶺、960mのリンディスパスで写真タイム。結構寒い、ごく近くのそれほど高いとは思えない山も昨夜降ったらしい雪でうっすらと化粧されているのが見える。この峠から見える低い山は一面に“タソック”で覆われていて一寸変わった風景を呈している。 オマラマ近くでは、日本の緑に馴染んだ私達の感覚ではちょっと信じられないような広漠たる原野が広がり放置されている。かつて人間が開拓を試みたが、農作物はおろか草も育たず牧畜にすら不適な地のようだ。私達のような観光客には、ちょっと変わった面白い風景だが、人間の生存には厳しい一面もあるのだ!。 OMARAMAのショップで今回の旅で始めてのTip Topホーキーポーキーアイスクリームにありついた。このショップは昨年もホーキーポーキーとマオリの音楽テープを買った店だ。今10:45だが一寸寒い、昨年のほうが暖かかったような気がする。 ![]() ここからMtクックまで約1時間半、道を左に折れR−8はAORAKI方面へ。間もなくプカキ湖のミルキーブルーの湖面が見えてきたが、Mtクックは雲に隠れて見えそうも無い。 ハーミテージホテルで豪華なバイキングランチを戴いて小一時間周辺の散歩を楽しむ予定であったが、天候は急激に悪化、横殴りの雨になり暫しホテルのロビーでウロウロ。明日再度来るときの好天を祈りながら一先ず引き上げてテカポへ。 15:00丁度、ミルキーブルーの湖面が美しいテカポ湖畔のホテル「GODLEY RESORT」に着いた、この頃には雨も止み青空に変わっていた。 ![]() “善き羊飼いの教会”や“牧羊犬の像”などの前で写真に収まりながら、ノンビリと歩き、日光がある時、無い時で湖の色が変わるのに驚きながら思い思いの散歩を楽しんだ。私達の部屋はR−406,広い庭の先にはテカポ湖が一望出来る良いロケーションだ。 バースデーパーテイ− !! 思いがけない出来事が起こった。 先にも書いたが、今日は私66回目の誕生日なのだ!。阿辻直子さんの発案で、デイナーの席は私の誕生パーテイ−に変わった。14名もの大勢に祝福された誕生日は、私の記憶では恐らく初めてだと思う。 スパークリングワインが景気良く抜かれた(この2本は多分朝日サンツアーのサービスだろう)、ハッピバースデーを唄って戴き皆様の祝福の言葉を頂いた。後半では私のネーム入り六本のローソクが立ったバースデーケーキが出てきた、多分これはシェフの心遣いだろう。 ![]() 私達はお返しに、シェフに見立ててもらった赤ワインを二本、皆さんにご馳走した。旅の仲間とは云え、一緒にマッキノン峠を越え54kmのミルフォードトラックを歩き切った仲間からの祝福だけに余計に嬉しく有難くお受けした。なお別途に、「林 せつ子」さんからは、お祝いの品としてポッサムの靴下を頂戴した。皆様、本当に有り難うございました、長く心に残るものと思います。 夕方からは、昼間の荒れた天気もすっかり回復、素晴らしい夕焼けだ。 マウントクックは未だ見えないが、まわりの雪を戴いた嶺みねがクッキリと夕日に浮かび上がっている。明日のマウントクックもこの天気が続いてくれる事を祈る。神は多分この願いを聞き届けてくれるだろう。 星空ウオッチング!!。 星空ガイドの伴坂さんに案内された場所は羊牧場の中だった。 10万倍位の天体望遠鏡を備えたドームもある。現場に着いたのは既に22:00を回っていたが、西の空には未だ残光があった。 元来星空なんかに興味を持っていなかった私ではあるが、サザ−ンクロスやオリオン座の見方位は理解出来た。 何より驚いたのは、“人工衛星”が大きく輝いて移動するのが肉眼で見える事だった。一時間ぐらいの間にも右から左へ、左から右へと幾つかの衛星が移動するのが見られた。 サザーンクロス 。ε星 ◎α星 ○δ星 δ星:かなり暗い ε星:よく見えないが、 小さいのがある。 ◎γ星 ◎β星 γ星:これがクロスの 頭側。 オリオン座 ◎ X ◎ 。 X〜Y=Y〜Z(等距離) 。 Zの位置に明るく輝く土星がある 。 。 XYで出来たタテ型の長方形の 。 明るい星に囲まれて,縦と斜めに 。 並んだ小さい三つの星が見える。 これがオリオン。 ◎ ◎Y ◎Z 10万倍の望遠鏡で見る“土星”には明るい氷のリングがクッキリ見える。今日は新月、従って月は全く隠れており基本的には真っ暗だ。 天の川が流れるように、所どころ雲のように見える「星雲」を抱えながら、またサザンクロスのαの先のようにすっぽり「空 =くう」をつくりながら(実はこれは別の星が邪魔して、そう見えるらしいが)それこそ降るように見えていた。 今夜は昼間とは打って変わって申し分ない青空だったので、まさに満天の星を、しかも牧場の草原に毛布を広げて仰向けに寝転んで眺める、なんてことをしたり、天体望遠鏡でリングの中の土星を見たりして、貴重な、また楽しい体験をさせてもらった。 35NZ$は大いに値打ちがあった。私へのバースデープレゼントが“星空”とは、なかなか粋なものではないか。 |
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