●タニコメ旅日記● |
§§ 番外編 ―― カトマンズの休日 ―― ※ ※ 予備日は古都の観光 昨夜は久し振りにベッドで眠らせてもらったが・・・。 今朝は少し腰が重い。 山の中ではどんな行動をしても翌日は何の異常もなかったのに・・・。 多分昨日午後案内してもらったカトマンズの文化遺産巡りの後遺症だろう。 文殊菩薩が山を切り開いて・・とか、シヴァ神が・・・とかクリシュナ−の解説を突っ立って聞いていたからだ。 私はこういう行動には弱いのだ!。 腰が痛くなるのはキットそのセイなんだ。 こんな事を森井先生に話したら「アンタは街の生活には向かんのヤデ!」「山の中に住んでた方がエエんと違うか!?」 と云うやろな。 『オレはイエティー(雪男)か!?』 何だかだ云っても、昨日朝運よくルクラから山をおりてこられたお陰で、今日はオマケみたいに空いた一日だ。 気楽に観光を楽しめば良いのだ。 ※ 古都バクタプルへ ブッダエヤ−での「エベレスト観光フライト」から帰る前田さんを待って、10:30頃出かけたバスは大通りへ出た途端、有名な渋滞に巻き込まれた。 通勤の車らしい。 ネパールの勤務時間は10時〜16時だから、既に遅刻だが・・どーという事もないらしい。 おまけに、職場へ着いてからでも、冬場などには日当たりへ新聞を持ち出して読んでいたりする者もいる位だそうだ。 昼食は30分休憩、16時前にはボチボチ帰り支度というのが勤め人の通常とのガイドの話だ。 車は犇くように競り合っているから余程急いでいるのかと思うが、遅刻するからという理由でもないらしい。 相変わらずクラクションはギャ−ギャ−喧しい。 こんな中を歩行者は車の前をスリ抜けて横断している、私達にはとても無理だろう。 市内の足は「乗合テンプ」だ。 12〜13人乗りの、小型バスのような乗り物だが、結構客は多いようだ。 市内は到るところで道路工事だったが、これも長期計画とかいうことではないらしい。 何処かの国からの援助があったら、わーっとやるのだそうだ。 ホンマかいな「?」という気もするが・・・。 目の前の光景だけを見れば、今にこの都市の交通網は一新するだろうと思えるばかりの勢いでアチコチを掘り返している。 そんな工事もあって街は物凄いホコリだ。 空気が全体に霞んでいる。 カトマンズは「混沌の街」だと云われるが、今見る限りでは、ついでに「ホコリと喧騒の街」という称号も差し上げたくなるような街だった。 こんな街中を通り抜けてバスは14世紀の古都バクタプルへ。 その昔四分割された王家が開いた古都の一つで、ここも世界遺産だ。 興味深いのは14世紀頃に開かれた街の、レンガ造りの住居などの建物はそのまま今日も使われていて、まさに中世の中に現在の生活が営まれていて、迷い込んだ観光客に不可思議な印象を与えていた。 石畳とレンガを敷き詰めたダルバール広場(王宮広場)でも有名らしい。 そんな中でも特に当時の王家の羽振りの良さを象徴するように、王宮や寺院の建物の内外は表現力豊かで精緻を極めた木の彫刻で覆われていることに驚かされる。 建物の外周などに配置された石像なども配列や姿によって、夫々に神々の意志を示すように設えられているようで、なかなか趣きがある。 歴史や神社仏閣などには全く興味が無い私だから、今日のような観光はどちらかというと退屈な時間である筈なんだけれど、そんな私ですら二度目に訪れた今回には興味をそそられるものがあった。 「山から下りてきたばかりの満ち足りた気分の今日」という背景を割り引いても・・だ。 好きモノには応えられないスポットだろう。 シヴァ神だ、ビシヌ神だといった神話や神々のオボシメシを理解しようがしまいが、必見のスポットだとは云える。 ※ 久し振りの日本食に舌つづみ 昼は和食レストラン“田村”で久し振りに日本食(幕の内)を戴いて満足。 ホテルに帰ったら・・・・イキナリ“幸運が訪れますように”という印しといわれる「ティカ」をつけてもらった。 オデコに赤い印しをつけてもらって嬉しくなり、早速貴子さんとカメラに収まったのでした。 ※ 本格的なネパール料理のデイナー 今夜は最後の夜ということで本格的なネパール料理を戴いた。 山の中では何時も「ゴリ」っぽくて手をつけなかったポテトフライも美味しかったし、「ダル」という豆スープや水牛の肉、野菜いため、長粒米のライスのカリ−などお美味しく戴いた。 お酒は、米の酒の蒸留酒と聞いたが、相当強い酒だけれど透明で癖が無くピュア−な味がした、何杯もお代わりした。 全ての料理を何のためらいもなく完食したが、翌朝は見事な快便だった、山の中での食事にあれほど気を遣ったのがウソのようだ。 とにかく、街では何を食っても異常は起こらない。 明子さんは、直に手で食べる現地の作法に挑戦していたが 、右手を使って親指で押し込む食べ方で、これ又完食していた。 |
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