●タニコメ旅日記● |
§ 10月13日(水) ―― 素晴らしいヨセミテに遊んだ日 ―― ※ 一日や二日では遊び尽くせないが 今日も上々の天気。 6:00AMから敷地内を散歩、これも何時もの習慣。 オリオン座がよく見える、何時だったかニュージーランドの夜中の牧場に毛布を広げて仰向けに なって見方を覚えたのだった。 あまり寒くはない。 昨夜はあまり良く眠れなかった、部屋が一寸暑かったのと冷蔵庫の音が気になって2時ごろに 目が醒めた。 朝食はミルク/コーヒーに、ドップリのシロップをかけたホットケーキ/カリカリベーコン/ソーセージ/スクランブルエッグ。 フルーツは普段の朝と同じちょっと酸っぱいグレープフルーツ。 8:00出発・・・の積りがイキナリのトラブル。 ジョシュの車のバッテリーが上がってしまったぁー。 よくある事だ。 ※ 早くもエルキャピタンが、向こうにはハーフドームも見えて ほんの僅か走れば早くもエルキャピタンが見えて・・・、向こうにはハーフドームも見える。 ![]() ヨセミテはジョンミューアトレイル(340kmのトレッキングルート)の登り口だから、その関係の 書いたものにはハーフドームやエルキャピタンは良く出てくる。 最初に来たビューポイントだけれど、まだ此処からでは逆光でイマイチ迫力が出ないから、取り敢 えずエルキャピタンとハーフドームに初めてのご挨拶という事にしてそそくさと立ち去った。 ![]() ※※ グレーシャーポイントから見る絶景 ジョシュの車は急激な峡谷の壁を登って行く。 9:40ごろ着いたところは峡谷のリム(Rim,縁)にあたるグレーシャーポイント、ここからの眺望 は絶景だ。 ハーフドームのスパッと切れ落ちたフェースを見ながら、一寸眼を移せば落差740mと言われる ヨセミテ滝が見える。 今は秋、水量が減ってアッパー滝はそれなりに迫力があるもののロワー滝は霧状に見えている。 『あの滝の脇辺りがジョンミューアトレイルの起点だ』というような話を聞きながらジックリ 眺めていると森の中に踏み跡のような土色の小径が見えているような感じもする。 ハーフドームの奥にはシエラネバダ山脈のTenaya Peak(10301Ft,) やEcho Peak(11040Ft) など3000mを越える尖った峰々が遠望出来、眼を下に向ければ遥か谷底の方には小さくミラー レイクやこの峡谷の深い森が見渡せる、此処はまさに絶景のポイントだ。 ここはもう2200mばかりの標高だ。 ※ 初めてのスケッチ 何時もと同じように、我が明子サンはこの絶景ポイントで今回の旅はじめてのスケッチを楽しん だのでした。 景色が大きすぎて、入りきらないアングルに苦心しながら描いていたようだったが、私の方は、 眼には絶景を映しながら湧いてくる色々な想いに心を遊ばせていた。 ※ ハーフドーム 半球状の岩山の縦半分を氷河がスパッと切り取って出来た見事な垂直の壁。 実は切り取られた部分は何分の1からしいが人の眼には半分ばかり切り取られているように映る。 谷底からの高さが1440mもあり頂上の標高は約2700mというから凄い高度感だ。 世界中のロッククライマーに人気のフェースらしい。 ※ ジョンミューアトレイル シエラネバダ山脈を貫いて一ヶ月をかけて縦走する340kmにわたるトレッキングコース。 1900年ごろジョンミューアによって開設されたこのハードなトレッキングコースの起点が今目の 前に見えているヨセミテ滝の脇にある。 その間宿泊施設など人工的なサービスは一切無い、全くのデンデン虫生活だ。 テントや食料など30kg近い荷物を担いで、時には冷たい川を渡り時には3000mの積雪の峠を越え、 又ある時には見事なお花畑を歩く一ヶ月らしい。 誰だったかの手記によれば、夜は常に食料を巡って熊との騙しあいが続くのだそうだ。 途中一回は馬による食料の補給ルートはあるらしいが、相当強健な身体と忍耐力が求められる 難コースのようだ。 それでも世界中から踏破を目指して多くのトレッカーがやってくるのだそうだ。 ただ、一週間ほどで途中から降りるエスケープルートもあるらしい。 最近は朝日旅行も2〜3日の体験コースを開設したとも聞く。 本格ルートはオレ達にはとても無理だけれど2〜3日の体験コースなら歩いてSIERRA NEVADA山脈の風に当たって見るのも悪くはないな!。 なーんてひと時思ってみたりしたのでありました。 ![]() ※エルキャピタン 11:30頃太陽光が順光になったエルキャピタン(EL Capitan)が大きく見える場所まで来た。 ヨセミテ峡谷入り口に大きな“門”のように聳え立つ世界最大の花崗岩の一枚岩。 谷底から1000m余りの垂直の壁は、やはりロッククライマーには堪らない魅力となって人気を呼んでいるらしい。 確かに日本では観られない高さであり大きさがある。 尚且つツルットした感じの岩肌を見る限りかなり高度な登攀技術が要求されそうだ。 ※※ ヨセミテ峡谷の底部は居心地がいい 3000kuといわれるヨセミテ山岳公園の中で、朝から眺めてきた高所からの景観は迫力あるが、より一層魅力が増すのはU字の峡谷の底だ。 真っ直ぐに伸びた松(だと思う)の大木の深い森を歩く時の心の安らぎ。 30mか50mか判らないが天を突くように真っ直ぐに伸びている、「何でこんなに真っ直ぐ伸びてるんやろ?」。 「地面が肥えているわけでも無いし、気候が温暖というわけでも無いのに」。 「平地だという事はある気がするけど、やっぱり“種類”かな!」。 メルセド川のほとりからエルキャピタンを眺める時、上からとは遥かに違う高度感や大きさを感じるのであった。 ※ 水枯れの滝は淋しい 雪融けの時期と違って今は水枯れで淋しい。 アメリカ最大の落差(740m)といわれるヨセミテ滝は、朝グレーシャーポイントから眺めた アッパー滝は何がしかの水量があったが、午後に下から眺めたロワー滝は霧状であった。 ブライダルベール滝も足元に立ってさえ霧状に降ってくる様子を眺めるだけで、嘗てニュージー ランドのミルフォードトラックで出会った世界で五番目の落差580mだというサザーランド滝の 滝壺近くの雷鳴のようなバリバリと鳴るような迫力はなかった。 唯、五月に来たときにはこの辺に立っていられなかった、という山下さんの話からその様子を想像 するのみであった。 橋の上から撮ったメルセド川を入れたハーフドームの写真、なかなか良いアングルで撮れたと 思っていたが帰ってから見たらドームの頭の先がちょん切れていた。 ガックシ!。 ※ ミラーレイクまで軽いハイキング Food Courtで買ったドーナツ状のパンとジュース(二人で11.42$)。 昼食は屋外のテーブルで戴いた、やたら甘いのが気になるが・・・。 まぁこんなもんか。 午後はミラーレイクまで軽いハイキング。 少しの時間だったけれど運動の助けにはなった。 ミラーレイクはメルセド川が自然に堰き止められて出来た小さな池のようなものだったけれど、 真上にハーフドームがのしかかっていて、首が痛くなるほど1000m程のフェースを眺めていた。 我が明子サンはここでもスケッチ。 ちょっと時間をもらって、川底の砂場に這いつくばって描きました。 ※ 峡谷の底は日暮れが早い ビジターセンターにある何とかいう写真家の展示場で明子はカレンダーなどの買い物、買いたがり の明子サンの本領発揮。 17:45メルセド川畔で夕日に映えるハーフドームの写真を撮って今日も終わり。 両側が切り立った峡谷の日暮れは早い、ジョシュのバスはロッジへ直行。 上々の天気に恵まれ、暑くなったり日陰では冷んやりしたりの一日であった。 今日一日峡谷のリムにあたる2200mからの眺めを楽しみ、U字谷の底の散策で深い森を歩いてヨセミテバレーを楽しんだ。 歩いた距離は大したことはなかったが結構疲れてロッジに帰った。 ※ もう一度ステーキに挑戦 昨夜は結局半分ばかりでギブアップしたステーキであったが、味は良かったから今夜もサーロイン ステーキに挑戦。 今夜は焼き方を少し変えて焼肉風にしてくれた。 味は今日の方が良かったから少しは頑張れたけれど、やはり今日も6割ばかりで降参、無理はしない よう心掛けよう。 ビールも昨日と同じエールで美味しくデイナーを戴いて満足。 此処はカリフォルニア州。 |
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