●タニコメ旅日記● |
§ 10月16日(土) ―― ブライスキャ二オンを歩く ―― ※※ 山全体が岩の彫刻 ![]() 一瞬魔法の国に迷い込んだのかと錯覚するような奇妙な光景が目の前に拡がっていた、これはまさに岩の芸術だ。 赤や朱色、或いは赤と白が積層された三角錐の岩の尖塔。 比ぶべくも無い巨大さだけれど、工事中の個所に立てられるコーンのような形をした岩の尖塔が見渡す限りの山一面に林立する姿というのは、見た者にしか解らない不思議な光景であった。 2800mのリムから眺める光景、林立する尖塔の間を縫って谷底まで降りて見上げる光景、日中に見る色合いや朝日に輝いて黄金色に染まる山の色合いは見事であった。 ※ キングサイズのベッド 昨夜は酒飲んだりして遅くまで起きていたから今朝は起きたのが8時頃であった。 このホテルの部屋は如何にもアメリカ的な(?)感じ。 幾分粗雑だけれど結構広い部屋にキングサイズのツインベッド。 ベッドの上で“タテ”になろうが“ヨコ”になろうが好きなように寝られる広さだ。 水廻りも快適、風呂もあッという間に湯が入る、温度コントロールも容易。 所で、ここ迄あちこちで何泊かして毎晩感じるのだけれど、この三つも四つもある枕はどう使うの?、枕なんかは一個あれば充分や、邪魔になって仕方ない。 ※ 先ずは絶景を眺めて RUBY‘sGENERAL STOREで昼食のハンバーガーやジュースを買って10:30ごろ、のんびりと出発、。 庭のアスペンの黄葉が見事な黄金色だ。 天気は上々、気温は16〜17℃ぐらいかな、太陽が高くなってきたから充分暖かい。 先ずは絶景を堪能。 ブライスポイントへ、一寸登ったところがインスピレーションポイント。 ここはもう2500m(8100Ft)。 この辺りの植生はダグラスファー、ホワイトファー、ポンデロッサ松などとジョシュの解説。 11:00太陽が暑い!。 ※ 尖塔の間を谷底まで往復のハイキング 車で少し登ったところがサンセットポイント。 ここの標高は2800mだということだ。 12:00、暑い陽射しの中今から5kmばかりのハイキング。 アンツーカーを敷き詰めたような、殆ど赤に近い朱色の急斜面をキックバックしながらドンドン下る。 ![]() 振り返って赤い尖塔の間から見上げる青空がひときわ深い。 「ナバホブルー」とでも云おうか! 特に意味はないけれど、何となくそう感じたのでした。 ![]() 標高差で150mばかりの谷底まで一気に降りてハンバーガーの昼食。 帰りは幾らか勾配のゆるい大回りのルートでサンライズポイントへ登り切り、リム伝いにサンセットポイントまで戻った。 15:00一旦ホテルへ引き揚げた。 大した距離ではなかったが、暑さも手伝って久し振りの汗をかいていい気持。 ※ ブライスキャ二オンの夕焼けは残念だったが・・・ ホテルとキャ二オンは車で僅か15分ばかりだから行き来は容易だ。 19時からは夕日のキャ二オンを見ようということですっかり冬支度の寒さ対策をして出かけたが、生憎の曇り空、こればかりはどうにもならない。 ※ 奇勝の成り立ち ジョシュの解説によれば、この地層は14000万年前〜6500万年前の白亜紀前後のもの。 湖水に流れ込んだ川から運ばれた鉄分や石灰分を含んだ泥や砂が堆積し硬さの異なる層が形成され、これが空気に触れて炭酸塩となって赤味やピンク色など層を形成した。 1500万年前にこの大地が隆起して高地となったが、その後雨によって侵食されてこのような姿になったもの。 それでもこの大陸にあってこの地層は比較的新しく、後日行くグランドキャ二オンは一番古い20億年前の地層だそうな。 ※マッシュポテトは美味い 今夜のメインはチキンにしたがマズイ!、三分の一ばかりでギブアップ。 但しアメリカ料理の名誉のために敢えて言うが「マッシュポテトだけは美味かった」。 ※ 【うっぷん】も大分晴れて 見渡せる限り林立する岩の尖塔、微妙な色合いや奇抜な形状は人の目を引き付けるに充分な景勝で あった。 上から眺めるこの奇抜な山のスケールの大きさに驚かされた一日であったが、一番印象に残ったのはナバホループのハイキングの途中、尖塔の間から見上げた深い青空であった。 3時間ばかりのハイキングで久し振りの汗を流し、運動した気分にもなって体調も幾分戻ったようだ。 何より大事だったのは、車での移動ばかりで溜まってきた【うっぷん】も同時に吐き出したようで気分も良くなったことだ。 ようやく私が想定していたミニマムレベルには達した感じだ。 朝は冬支度、日が昇ると暑さを感じ、日中はTシャツ姿でも汗が出るという変化の激しさは対処が難しいが気分は悪くない。 夕日に染まるという程の光景には出会えなかったが明日早朝には朝日に輝く光景を見に行こう。 |
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