原爆ドームをバックに
やっとのことでお好み焼きにありつく
10分の1でもこの迫力
15万馬力で回した4基のスクリュー
戦後のタンカーに引き継がれた球状艦首
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三日目の朝は9時に出発。瀬戸内沿いのR2を一路広島へと向かう。6年間住んだ廿日市では対岸の
安芸の宮島を眺めながら西広島バイパスに入る。ここから私が先頭に立って平和記念公園まで誘導する。
15年ぶりなのでちょっと自信が揺らいだが、無事100メートル道路に辿り着き、平和記念公園に
駐車した。
暑い中、公園の中を歩いて原爆ドームをバックに記念写真を撮った。皆、公園の広さと、きれいに
清掃されていることに驚いていた。さすが国際都市だが、そうなったいきさつは60年前の悲しい
出来事によっている。
広島で昼飯となれば“お好み焼き”だ。大型バイク16台の駐車場所に苦慮したあげくに市営の地下
駐車場を見つけた。地下まで坂を下りると料金所があって1台200円を支払うと、奥まで
エンジンを切って押して行けという。300キロのGL3台をみんなで押して大汗をかいた。
お好み村は4階建てのビルに27件もの店があって、いずれも客が一杯だった。適当に分かれて
“お好みの”店に入った。私達9名は3階の“長楽”が、中日ドラゴンズファンの溜まり場の
ような店であったが、空いていたので座って「ブタ・玉・そば」を注文した。ドラゴンズファンで
なければ座るな、ということもないが、他の店ほど客入りは良くないのは明らかで、味もそこそこで
あった。店の案内に「創業1968年」と書いてあるので37年も続いているなら、長楽が凋落する
のはまだまだ先のようだ。
昼飯を済ますと次は呉の“大和ミュージアム”だ。人気があるのかすごい人だ。歩道の脇にバイクを
停めて入館する。実物の10分の1スケール、全長26.3メートルの大和が中央の吹き抜け
に威風堂々と座っている。真っ赤なバルバス・バウ(球状艦首)が見事だ。建物は4階建てで各階に
展示物があり、大和を見ながららせん状に4階まで登っていく。1階には人間魚雷「回天」や2人乗
りの特殊潜航艇「海龍」も展示している。こんな末期的決死の武器を作らなければならないほど大日
本帝国は瀕していたのだ。
1時間が瞬く間に過ぎ、再びバイクに。呉市広町からはR375を北上し、山陽自動車道の西条IC
へ。このR375も良く整備された走りやすい道路だ。西条から山陽道の福山西ICまでの48キロ
は、それぞれマイスピードで走る。先頭集団は1●●キロ(OVER90)で走ったらしい。私は110
キロほどでトロトロと行く。高速を下りると地道を70キロほど走って、今日の宿、沼隈町鞆の浦
ホテル鴎風亭へ到着。大浴場が9階にあり露天風呂から夕暮れの弁天島が眺望できた。
<家から538.5キロ走行>
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