エピソード2


TCH?て何の事

 TCHとはTooth Contacting Habitの頭文字で,歯科用語です。上下の歯が長い間接触したために歯科的病的症状を起こす接触関係を呼称します。
人は安静にしている時は上下の歯は接触していません。コンピュータに集中したり、家事、掃除の時に口唇を強く結び歯を上下接触させていませんか?自分の癖なので指摘されるまで分からないと思いますが、こんな習慣があると歯や歯茎の症状、肩や頸が凝る原因になり運の悪い場合には顎関節疾患の原因にもなると言われます。                                                        
 ある歯科大学に通院された患者さん日常で上下の歯が接触している時間を計ってみると4時間以上ありました。日常生活では唾の飲み込みや話す時、もちろん食事する時も歯は接触しますがトータルでも20分/ 1日程度だそうですから、ほぼ毎日4時間も筋トレしていれば疲労します。   
寝ている時の歯ぎしり、かみしめ癖があればもつと大変でしょうね。                                              
 TCHがあってもほぼ来院される事はありません(1,2日で解消する事が多い)毎日忙しくされていますと症状が軽快すると、つい放置されます。こんな様子で日々過ごしておられると、初期には歯、歯茎の不快感。続いて数か月で肩こりが起る場合も有りましょうし、顎関節部の疾患が始まるかも。
痛くて咬めなかったんだけど今は少し直って来た等と自己判断をしないで。慢性化して歯茎が腫れてくるかも知れません。ここまで進行すると最低でも2週間、最悪の場合は抜歯もあり得ます。
 些細な信号を察知したら、歯医者さんにご相談ください。働き盛りのご主人は特に注意ください。
男性は根性と体力だけで頑張る処があります。家族からいさめられると逆効果になっては大変ですから
1日あけてお口をのぞいてあげてください。少し指先で外側から軽く押してみてください。悪い場合は押されると重い違和感が残ります。痛かったりすると・・・。他の臓器と異なり自然治癒は望めません。さらに運悪く顎関節症になってしまう場合も考えられます。是非歯医者さんをお尋ねください。そして言い付けを守ってください。軽度なら歯の表面を調整するだけで楽になります。その後の措置も尋ねられたら良いのではないでしょうか。   
     
 とあるお母さんの話です。奥歯が痛むらしいのですが、看護学校に通われ無事卒業し晴れて病院勤務。おめでとうございます。半年経過して緊張やストレスから、つい飴を噛んだりガムを噛んだりする時間が多くなつたそうです。(成人の場合は叱るわけにいかないので、こんなおまじいをご教授いたしました)「今食べなければ1g痩せられる」                     
                             
 脱線しましたが、通常安静時(緊張のない時は)あなたの上下の歯は接触しないはずです。舌先は上の前歯の裏に軽く接して上顎に舌が接しているのが正常です。この部分は文章で伝えられないので歯医者さんに直に聞くようにしましょう。時々背筋を伸ばし顎を引いて軽く口唇を閉じてみましょう。
(絶対に歯と歯は接触していない事を確認する事)難しいですがかかりつけの歯医者さんにお尋ねください。