「ハートランド」とは

「ハートランド」とは、「心のふるさと」という意味です。

何げないこの言葉の中には、近江八幡の市民によるまちづくり活動の、長い試行錯誤の歴史と深い思いが込められています。

昭和50年、当時八幡堀復元や町並保存など市民とともに多様なまちづくり活動に取り組んでいた近江八幡青年会議所が、姉妹クラブ提携の相手として選んだアメリカ・ミシガン州の小さな町グランドラピッズは、当時の大統領ジェラルド・R・フォード氏の出身地で、多くのアメリカ人から「ハートランド」と呼ばれていました。
際立った産業があるわけでもないこの町、どこにでもありそうな普通の町が、ごく普通の庶民の家から出た大統領を生み出したからです。
Downtown Grand Rapids from River House by Rachel Kramer

近江八幡も、日本の中では小さなありふれた一地方都市です。この地から、海外でも活躍し近代商業の基礎を作った近江商人を始め、文化的にも優れた多数の人材を生み出しています。

近江八幡には、日本人にとって「心のふるさと」とも言える自然と歴史と文化が色濃く残っています。このまちに魂を育まれ、将来に大きな志を持ち、よりよい未来を築く人間がたくさん巣立っていってほしいと私達は願っています。

時を越えて、大切にしたいものがある。

事実、近江八幡では、志を持つ市民のはたらきによって、社会概念を変え、行政を動かし、地域をよりよい未来へと導いた事例が数多く存在します。

高度成長とともに水運としての役割を終え、ドブ川と化した八幡堀の埋立工事を市民運動の力でストップさせ、堀の保全修景事業へと180°転換させた結果、いまや年間300万人が訪れる観光名所で、時代劇の定番ロケ地となっています。

(八幡堀保全再生の歴史について詳しく知りたい方はコチラ(近江八幡観光物産協会のページ)をご覧ください。)

また、河川のバイパス工事によって潰されようとしていた西の湖の水郷地帯を守りぬいた結果、水郷めぐり観光和船が行き交う人気スポットとなり、ラムサール条約湿地国の重要文化的景観全国第1号にも選定され、日本三大水郷のひとつに数えられる程になりました。

まちが人をつくり、人がまちをつくる。

「文化」というものは目には見えません。私達に出来ることはただひとつ、人の育成のための「心の環境づくり」であり、ハートランド推進財団はその育成を支援します。

Page Top