ひょうたんの話


瓢箪から駒


 「瓢箪(ひょうたん)から駒(こま)が出る」とは、意外な所から意外な物が出ることで、ふざけて言ったことが実現することのたとえです。

 ここでの駒とは仔馬の事ですが、他では将棋のコマ、おもちゃのコマなどの絵も描かれています。私たちのやっている事も「ヒョウタンからコマやで」となるといいのにナア・・。

長浜の六瓢箪めぐり


 ヒョウタン6つで六瓢箪(むびょうたん)は無病息災のお
守りになるとされ、開運招福・子孫繁栄の象徴ともされてい
ます。


 長浜では、秀吉公に縁深く花の名所としても知られる6つ
の古社寺で、ご祈祷済みの瓢箪をお授けしています。「北近
江長浜六瓢めぐり」は神照寺、八幡宮、舎那院、知善院、豊
国神社、総持寺の六社寺です。


 ちなみに滋賀第一酒造(清酒太湖)では近江長浜六瓢箪と
銘打ったお酒も造っています。

六瓢箪と言う名の瓢箪


 六瓢箪と言う名のヒョウタンが愛瓢家の手で栽培、制作されています。
大 きく成長する前に、写真のようにロープでくくって形を作ります。する
と 瓢箪は成長するにつれて、ロープで縛られた所が食い込んで6つのふく
らみ が出来ます。自然が相手なので、写真のように形のいい物はな来ない
そう です。

六つで無病なら、三つで三拍子(三瓢子)


 「容姿、学歴、家柄、三拍子そろう」などと使われます。語源は囃子(はやし)で小鼓(こづつみ)大鼓(おおかわ)、太鼓(たいこ)で拍子をとることで大切な3つの条件を意味します。

長浜と瓢箪


太閤秀吉公の城下町、長浜は太閤さんの馬印「瓢箪」を大切にしているようです。

■長浜市の市章はヒョウタンです。平成18年の合併で新しくなった市章はヒョウタンを真ん中に配置し、3ツの波形で琵琶湖をイメージしています。

■それまでの市章は昭和22年から60年近く親しまれてきた、長浜の「長」を12個のヒョウタンが取り巻く図柄でした。12は長浜の曳山の数です。

■インター東側にある生コン会社の建物は、壁面にヒョウタンの絵を描いて関ケ原方面から来る人に「おいでやす長浜へ」とお出迎えをしています。

■浜街道下坂に架かる新川の橋のらんかんは、ヒョウタンとカイツブリ鳥が琵琶湖に浮かんでいるようなモチーフです。

■まさにヒョウタンそのものを飾っているのは旧8号線の新川に架かる橋です。

■クリスタルプラザ(ゴミ焼却場)の煙突にも・・。このヒョウタンは輪郭の明かりで時間を、ヒモの部分の明かりで今何分かを示して、時計になっています。

■道路をよく見れば、マンホールのフタのデザインにもヒョウタンが使われています。
    
■長浜には全国でも珍しい瓢箪の専門店があります。黒壁12号店がそ れで、全日本愛瓢会本部の看板が掛けら
れていました。 

瓢箪なまず


 「瓢箪なまず」と言う言葉は、江戸時代たいていの人がしゃべっていたそうですが、今
で はその意味さえ分からなくなっています。「ヒョウタンでなまずを捕まえる」ことで、
意味 は掴まえどころがない事。捉えどころが無いとか、要領を得ないさまを言います。
 ヒョウタンは丸くスベスベ、なまずもぬるぬるスベスベ、捕らえようもありません。語
源 をたどると「鯰魚(ねんぎょ)竹竿にのぼる」(苦労して成功するの意)という中国の
こと わざを土台として、それにヒョウタンを付け加えたと考えられています。

 京都妙心寺の国宝、如拙(じょせつ)筆の水墨画「瓢鮎図」はヒョウ
タンでナマズを捕らえようとしている絵で、禅の考え方を示したもので
す。瓢鮎図は如拙が足利義持の命を受けて描いた禅画でもあります。
(ナマズは昔、中国では鮎の字が使われていました)

 では、本当にヒョウタンでナマズを押さえることが出来るのでしょう
か。難しい禅問答はともかく、あなたならどう答えますか?

 ・世の中を なんの瓢箪と思えども ぶらりとしては 暮らされもせ
ず(盗作)