丸太が柱にかわるまで
1.まず仕入れから
良い材は、良い原木から。製材屋さんは原木市場で丸太を買います。いかに良い丸太を適正な値段で仕入れられるか、 市場では原木の入札や競りは毎回真剣勝負です。一本づつ丸太を見て吟味し、値段をつけます。外からは見えない内部の腐れや傷も、 木肌や木口の様子から見極めます。このとき、作る部材や使い方により、選ぶ丸太も変わってきます。 山主から直接買ったり、自分たちで切り出してくる事もあります。

2. いよいよ木挽き(製材)
丸太から柱、梁、板などを挽き出す製材作業は、経験と勘がものをいう仕事です。丸太には、一本として同じものはありません。 年輪の入り具合、心材と辺材の割合、曲がりなどを見て、適切な部分から適切な材を挽き出します。無駄なく丸太を使うためにも、 どのように挽くかという木取りは綿密に計算します。機械で挽くようになっても、その難しさは変わっていません。
昔は大きな鋸で時間をかけて挽きましたが、今は機械化が進み短時間で挽けるようになりました。台車に乗せた丸太を動かしながら、 バンドソーとよばれる回転鋸で挽いていきます。注文に応じ長さ50cm〜14mまで挽けます。

3. 地道に桟積み
丸太を挽いて出来た板などの材を原板と呼びます。木は乾燥すると、収縮するので、原板ままでは建材として使えません。 そこで、それ以上収縮したり曲がったりしないように、いったん乾燥させます。材全体が空気に触れて乾燥するよう、 間に桟を入れて積み上げるのは乾燥前の必須作業です。

4. じっくり乾燥
木は乾燥させることによって強度が増します。また乾燥して収縮すれば、あとで曲がったり歪んだりしません。 そのためいったん乾燥させてから、建材として仕上げます。自然乾燥をさせるため、材種、樹種により違いますが、 より良く乾燥させるため、管理していく、時間のかかる作業がはじまります。


5. できあがり!
いくつもの工程を経てようやく材になります。