健康志向、食物繊維、ノンカロリー、アルカリ食品・ダイエット食品・・と言えば、即「海藻類」と答えざるを得ません。
その代表的な五種類を、特集してみました。関心のある海藻から勉強してみて下さい。
- ・あらめの産地
- ・あらめの形態と特徴
- ・あらめの現況と市場規模
- ・あらめの栄養組成
◆あらめの産地
三陸地方沿岸、伊勢志摩、瀬戸内海、九州、日本海沿岸、中部地区より南部。
◆あらめの形態と特徴
「あらめ」って何ッ? 知らない人も多いでしょう・・・。一般的には、余り利用されていないから、
ごもっともなことです。
あらめは、多年生の海藻で、一年目は笹の葉のような形をしていて、短い茎で葉はしわになっている。
葉の周りにはバンド状の小さい葉が無数にでている。秋には葉の大部分は枯れてしまうが、
やがて冬から春にかけて、茎の上の方が二つに分かれて、その先に細長い葉がたくさん出てくるようになる。
そして、二年目になってようやく一人前に生育される。大きくなると1〜2m位にもなるが、普通
深いところのものは高くなり、低いところのものは低い。二年目以降のものには、
秋に胞子のうをつけ、その胞子のうの中に遊走子がたくさんつくられる。遊走子は
波に流され、岩について発芽して、小さな糸状になり卵と精子ができてくる。
受精すると受精卵は細胞分裂を繰り返して、あらめの一年目の笹の葉のようになる。
遊走子を放出した葉は、枯れてしまって、根、茎や葉のつけ根の部分だけが残る。
冬から春にかけて葉のつけ根の部分から、再び葉がのびてくる。
アルギン酸の原料となるため、夏によく採取される。
◆あらめの現況と市場規模
あらめの原藻の供給は、近年 伊勢志摩地方だけ位となり、昆布、わかめのように
養殖が出来ず、韓国、中国沿岸にも同じような物が無いため、輸入もありません。
原藻供給が少なくなると価格も上がり、需要は減少してきています。
市場規模は、小袋の家庭用、業務用、粉砕・海藻粉まで含めて、金額ベースで
10億円位。原藻数量で500〜600トン、製品数量で200〜240トン程です。
近畿以西の西日本が消費地区で、特に香川県、山口県が需要県で、東海以東の東日本は
ほとんど需要がありません。
◆あらめの栄養組成
可食分100g当たり
水 分 | 9.7g |
たんぱく質 | 8.0g |
脂 質 | 0.1g |
炭水化物 |
糖 質 | 54.1g |
繊 維 | 10.4g |
灰 分 | 17.7g |
無 機 質 |
カルシウム | 830mg |
リ ン | 220mg |
鉄 分 | 5.1mg |
ナトリウム | 2,900mg |
カリウム | 3,700mg |
ビタミン |
A |
A効力 | 190IU |
カロチン | 350g |
B1 | 0.06mg |
B2 | 0.37mg |
ナイアシン | 2.0mg |
C | 0.0mg |
