第3章〜挫けない・諦めない
《天候異変》
播 種
令和2年梅雨期の空白晴れ(6/25〜7/15)に2haの播種をした。
梅雨開けは7月21日の祇園祭なのだが、延々と降り続いて梅雨明け
宣言は記録的な7月31日であった。
通年小豆の播種は終了してなければならない日が・・梅雨開け日の
播種開始となった。
急ぐあまり、無理矢理決行した土壌湿潤ほ場の播種面積は8ha。
完了したのがお盆を迎えようかとする8月12日。
さらに追い打ちを掛けたのが、8月1日から9月10日までの40日間も
干ばつ状態が続いた。
小豆畑は湿潤播種の為 草 草 草。
求める耕地美は無残に砕かれていった。
干ばつの影響も大きく、小豆の葉は色褪せていき・枯れ死状態に一旦
諦めたほ場は累計1haを超えていた。
管理意識も挫け気味で百姓5年目にして味わされるシ-ズン突入であった。
収 穫
惚れに惚れ抜いている瑞穂大納言小豆の管理工程は、挫け気味でも
全工程は果たして収穫日程に葛藤す。
霜降は小豆にとって大敵である。
刈取後は小麦の播種も急がなければならない。
丹波の霜降は早くて12月1日。 刈取稼働日数は15日間。
湿潤播種の影響や、干ばつ後に遅延成長した小豆もあり。未熟小豆は
多し完熟収量少なし。 醜い刈取であった。
美の無い刈取であった。 笑顔が見えない刈取であった。
歓びの収穫に程遠い刈取であった。
結果的にはもう10日寝かせてからの刈取だったであろう。
しかし、『だった』 だ。
経営的に判断しなければならないのは 『 I f 』 に於ける総合判断であろう。
そういう観点から振り返ると霜降リスクを避けたのは間違っていなかったと
断言出来る。
総 括
10haの予算収量が12,000kgのところ結果収量は5,626kg也。
この数字を如何に見るか・・・?視るか・・・?診るか・・・?
俺はこの数字を読む!!
俺はこの数字を診て、熟考すべきで有ると思う!
振り返れば小麦の刈り取りから始まって、梅雨合間の播種・
10日遅れの湿潤播種が終われば干ばつ40日・
花期が長く続き完熟遅延の我が瑞穂大納言小豆。
刈取当日の小豆跡耕運〜小麦播種〜除草剤散布と6.6haを仕上げた。
たかが3人・されど3人・俺達精鋭3人衆!真に小豆王なり!
小豆王に相応しい誇りと挑戦者の自覚で自我自賛出来るのでは
なかろうか。
確かに『美』も『笑顔』も『樂』も無い年の小豆耕作であったが、
しかし!俺達は実に実に実によくやったと思う。
誇れる挑戦者だった。
自然や天候に勝てないという通説に・・・
挫けないこと・諦めないこと・戦うこと・挑戦すること・何とか成るさ。
"いま"・・・・・・想えば・・・俺達は・・・勝てたのじゃ無く
"遣る気"が負け戦を撥ね除けて勝ちを呼び込み、掴んだ見事な勝利
だったのではなかろうか?
5,626kgの数字に『美&誇り』を感じずには居られない。
謳歌過多か? 否!
今年の予算12,000kgが46%に終わっても、46%で完わらせたんだと自負する。
普及センターの両技師にもお世話になった。敬意を捧げる。
ガキ百姓がチョッピリひと皮剥けたかな・・・かな?
さぁ来年の小豆13haに向けて予算作りを・・・・
儲ける農業へ出発進行!!