第4章〜未知普請
《土作り》 2017年8月、京都府南丹農業改良普及センターの新人技師から
『平松地区へ小豆の視察に行きませんか?』
と声を掛けて戴いたのがきっかけとなる。
その地区では小豆の土作りのために小麦を隔年栽培していた。
聴けば小麦刈取が6月中旬、播種は11月中下旬という。
ピーンと・・・閃くモノを感じた。
俺の小豆畑に麦わらを鋤き込めば堆肥代わりになって、良いじゃん。
小豆と小麦の2毛作 更に生産原価が抑えられる。 こりゃぁイケる!!
その場に居た普及センター技師と目が合って、『俺 2毛作 ヤル!』
って伝えていた。
翌日には小麦の資料を揃えて戴いて、即席講習を受講。
品種は京都府改良の『せときらら』に決定して新たな挑戦を始める。 2019年の小麦(3ha)の初挑戦は、収穫量460kg/反収・タンパク含量13.3%と
質(1等)・量共に京都府トップのダントツ成績で終幕した。
普及センター来社。『優秀な成績の要因をお聞きしたい』と。
『俺に聞いて貰っても解らない』 『普及センターの指導に忠実に遣っただけですよ』
初の小麦栽培そして2毛作は成功す。
嬉しかったのは・・・おババの話 ー
『麦を見るのは何十年振りやろ。』
『昔は何処の農家も麦を作って居たんやでぇ。』
『えぇ死に土産が出来た。おじいさんに報告しょ。
とにかく地元が大いに歓んでくれた事が、『余は満足じゃ』 だった。
2021年より小麦栽培面積を6ヘクタールに拡大して続けている。